英語で日本を学ぼう No.021 竹生島 宝厳寺 都久夫須麻神社・滋賀

竹生島 Chikubu-Shima Island

 

生徒さんと一緒に琵琶湖に浮かぶ竹生島にある宝厳寺さんと都久夫須麻神社にいってきました。

 

ここは西国三十三か所 Saigoku Pilgrimage の第30番霊場がある島なのですが、船でいくことになるためなかなか参拝できずにいましたが、

 

今回念願かなって参拝しています。

 

 

実際に行ってみると、湖に浮かぶ小さな島とは思えないほどになかなかに見所や歴史のあるところです。

 

言い伝えによれば「ちくぶじま」も「(神が)いつくしま」がなまってついた名前だそうです。

 

神が斎(いつ)く島」で「厳島」・・・そこから「つくぶじま、ちくぶじま」になるんですね。

 

 

ブログの最後に竹生島についての英訳と説明をのせています。

 

 

 

湖に浮かぶ弁財天さんの島

 

宝厳寺さんのご本尊は弁財天様(観音堂の本尊は観音菩薩様)です。

 

この弁財天様ですがもともとはインドのご出身で、「サラスバティー Sarasvati」という川が名の由来になっている水の神様です。

 

 

ここ竹生島と同じく水の上に浮かぶ神社と言えば、広島県にある世界遺産にもなっている厳島神社が一番有名ですね。

 

そこで祀られているのは「市杵島姫命 いちきしまひめのみこと」という海上交通の神様です。

 

もし神社やお寺に立ち寄られて、池や湖に浮かんでいる社があれば名前をみてもらえるとよくわかると思います。

 

おそらく「弁天社」もしくは「厳島神社」となっているはずです。

 

実は、そのことは「湖に浮かんでいる島」というだけでそのことはある程度予想がついてしまうんです。

 

 

 

弁天さんと市杵島姫命

 

日本に仏教が浸透していくにつれて「神仏習合」といって神道の神様と仏教の仏様は「姿は違えど同じ存在」という発想が広がっていきます。

 

その時「市杵島姫命」と「水つながり」で習合したのが「弁財天」というわけです。

 

 

明治になり神仏分離令がでるまではお寺と神社は一体と考えられていました。

 

実際に厳島神社の隣にある大願寺さんのご本尊は弁財天様ですし、ここ竹生島でも宝厳寺さんと都久夫須麻神社は隣接して、それぞれ弁財天様と市杵島姫命が祀られています。

 

 

ちなみに弁財天さんはいろいろな表記(竹生島での表記は「辯才天」)があるのですが、「弁才天(旧字:辯才天)」と呼んでいたところから、財宝の神としての特徴が生まれ、そこから「弁財天」という表記も生まれてきました。

 

 

 

赤備えの「直政」

 

島につくと、井伊家の家紋と真っ赤なカラーリングがほどこしてある船が停泊しています。

 

これは戦国時代好きなら目を奪われるに違いありません。

 

私が「赤備(あかぞなえ)カラー」にテンションが上がっているのに気づいて、生徒さんが写真を撮ってくれました。

 

 

 

後で調べてみると、竹生島にいくには、西側の今津港から渡るルートと東側の長浜港から渡るルートのほかに、井伊家の治めた彦根から出発するルートがあるみたいです。

 

ちなみにこの汽船の名前は「直政」。

 

「赤鬼」と異名をとった武将の名前のついた船に乗るとしたら「ゆらりと船旅」とはいかなさそうな気がするのは私だけ?

 

 

さて直政ついでに戦国ウンチクですが、徳川家康に仕えた井伊直政は武田家滅亡後、その家臣団を徳川家臣団の中で引き継ぐことになるほど有能な武将でした。

 

そして武田のシンボルカラーであった「赤」も自分の部隊へと引き継ぎます。

 

 

徳川にたびたび煮え湯を飲ませる真田幸村も武田家の遺臣であり、自分の部隊の鎧を赤で統一しています。

 

武田軍は戦国最強と言われていますが、それは事実のようで、自分の手柄を目指して好き勝手に戦っていたこの時代に「フォーメーション戦術」で部隊運用をしています。

 

勝海舟(だったかな?)も西洋の戦術をはじめて学んだときに「武田の戦術とおなじではないか」といったといわれています。

 

ガンダムシリーズでも「赤」は特別な扱いですし、武田がつくった「赤=最強」というイメージは戦国から現代まで続く共通の感覚なんでしょうか。

 

 

 

かわらけ投げを英語で説明

 

また話は変わって、竹生島の神社には「かわらけなげ」といったおもしろいものがあります。

 

土でできたお皿を願いをかけてなげるというだけのシンプルな内容です。

 

 

 

かわらけなげといえば、確か、京都にある神護寺さんが発祥だったとおもいますが、神護寺さんは谷底に向かって投げるだけなのに対し、ここは鳥居の間を通すという高い難易度が設定されています。

 

ご利益は頂きたいのですが、やり始めると、うまくいくまでやりつづけてしまうというギャンブル的なハマりかたになりそうなので止めておきました・・・。

 

 

さてここで「かわらけ投げ」について英語版での解説と日本語を比較してみましょう。

 

"Kawarake Nage is the ritual of throwing two unglazed earthenware dishes toward Miyazaki Torii gate, one inscribed with the thrower's name, and the other inscribed with the thrower's wish. Throwing the dishes is believed to bring one's wishes come true."

 

 「2枚のかわらけの1枚に自分の名前、もう1枚に願い事を書き、宮崎鳥居へと投げると願い事が成就するといわれています」

 

 

内容関係ないんですが英語はこのまま和訳問題としてつかいたいぐらいに英語っぽい文法表現が満載です。

 

「かわらけ」って「unglazed earthenware dishes」なんですね。なるほど。

 

それにしても日本語は短くて済みますね! 

 

 

 

西国三十三箇所 Saigoku Pilgrimage

 

さて私事ですが、西国三十三か所中での最後の一か所残っていたのがここ宝厳寺さんでした。

 

御朱印と散華を頂き、晴れて全33か所巡拝済みとなりました。四国八十八か所はまだ20ほどですので、がんばらないと!

 

 

 

いつも思いますが、やはり御朱印はかっこいいですね。

 

書き手の方それぞれの個性があり、それをみるのも楽しみの一つです。ありがとうございました。

 

 

 

竹生島 英語版・日本語版のパンフレット

竹生島 英訳と和訳の説明・解説

 

竹生島: Chikubu-shima Island  

 

「島」という意味では island のほかに小さな島を意味する isle があります。東京の「天王洲アイル」はこの isle だと思います。アイランドと同じく「s」は発音しません。

 

またガラパゴス諸島の場合は Galapagos Islands といって複数形になります。さらに日本列島の場合は Japanese archipelago といいます。

 

 

宝厳寺: Hogen-ji

 

 

都久夫須麻神社: Tsukubu Suma Shrine

 

 

琵琶湖八景: eight famous scenic beauty spots of Lake Biwa  

 

これは日本語が圧倒的にシンプルでカッコいいですね。ちなみに富岳三十六景はwikiでは Thirty-six Views of Mount Fuji でした。

 

アンリミテッドサガというゲームで「富岳八景」という技があり、その英語版は Fuji View でした。富士山の海外での圧倒的知名度ゆえに、細かい説明がなくともよい、という好例ですね。

 

 

本堂(弁才天堂): Main Hall  

 

本堂は仏教寺院ですね。

 

 

本殿: Main Hall  

 

本殿は神社です。

 

 

本尊: Principal image  

 

2017年6月時点で頂いた資料では principle image となっていましたが、それでは「原理、原則」の意味になってしまいますので誤記だとおもいます。principal で「第一の、主要な」の意味になりますので、そちらに書き換えておきます。

 

 

不動明王坐像: Seated Statue of Acala  

 

「acala アチャラ」は動かないという意味のサンスクリット語です。座像は seated statue ですが、立像は standing statue となっているのをよく見ます。

 

 

三重塔: Three-tiered Pagoda  

 

 

五重石塔: Five-tiered Stone Pagoda 

 

pagoda の詳しい説明はこちら ⇒ 英語で日本を学ぼう No.020 和歌山・高野山 壇上伽藍

 

 

祈りの石段: the stone steps of prayer  

 

弁財天堂に上るまでの石段のことです。

 

ちなみにカマキリを英語で praying mantis といいます。カマを持つ姿が「聖者の祈り」に見えるからでしょう。私は最初「prey 餌食にする」という意味の preying mantis だとしばらく思っていて、気づいたときにがくぜんとした記憶があります。

 

こういった表現をみると英語がキリスト教文化で育った言葉だということがよくわかりますね。