神社・お寺にお参りして英語を学ぼう(滋賀・竹生島 宝厳寺 都久夫須麻神社)

日本を学べる英語の表現

琵琶湖に浮かぶ竹生島にある宝厳寺さんと都久夫須麻神社にいってきました。

こちらは西国三十三カ所(Saigoku Pilgrimage)の第30番霊場がある島になります。

船でいくことになるためなかなか参拝できずにいましたが、今回念願かなって参拝しています。

実際に行ってみると、湖に浮かぶ小さな島とは思えないほどになかなかに見所や歴史のあるところです。

言い伝えによれば「ちくぶじま」も「(神が)いつくしま」がなまってついた名前だそうです。

神が斎(いつ)く島」で「厳島」・・・そこから「つくぶじま、ちくぶじま」になるんですね。

琵琶湖に浮かぶ弁財天さんの島

宝厳寺さんのご本尊は弁財天様(観音堂の本尊は観音菩薩様)です。

この弁財天様ですがもともとはインドのご出身で、「サラスバティー Sarasvati」という川が名の由来になっている水の神様です。

ここ竹生島と同じく水の上に浮かぶ神社と言えば、広島県にある世界遺産にもなっている厳島神社が一番有名ですね。

そこで祀られているのは「市杵島姫命 いちきしまひめのみこと」という海上交通の神様です。

もし神社やお寺に立ち寄られて、池や湖に浮かんでいる社があれば名前をみてもらえるとよくわかると思います。

おそらく「弁天社」もしくは「厳島神社」となっているはずです。

実は、そのことは「湖に浮かんでいる島」というだけでそのことはある程度予想がついてしまうんです。

弁天さんと市杵島姫命

日本に仏教が浸透していくにつれて「神仏習合」といって神道の神様と仏教の仏様は「姿は違えど同じ存在」という発想が広がっていきます。

その時「市杵島姫命」と「水つながり」で習合したのが「弁財天」というわけです。

明治になり神仏分離令がでるまではお寺と神社は一体と考えられていました。

実際に厳島神社の隣にある大願寺さんのご本尊は弁財天様ですし、ここ竹生島でも宝厳寺さんと都久夫須麻神社は隣接して、それぞれ弁財天様と市杵島姫命が祀られています。

ちなみに弁財天さんはいろいろな表記(竹生島での表記は「辯才天」)があるのですが、「弁才天(旧字:辯才天)」と呼んでいたところから、財宝の神としての特徴が生まれ、そこから「弁財天」という表記も生まれてきました。

赤備えの「直政」

島につくと、井伊家の家紋と真っ赤なカラーリングがほどこしてある船が停泊しています。

これは戦国時代好きなら目を奪われるに違いありません。

後で調べてみると、竹生島にいくには、西側の今津港から渡るルートと東側の長浜港から渡るルートのほかに、井伊家の治めた彦根から出発するルートがあるみたいです。

ちなみにこの汽船の名前は「直政」。

「赤鬼」と異名をとった武将の名前のついた船に乗るとしたら「ゆらりと船旅」とはいかなさそうな気がするのは私だけ?

さて直政ついでに戦国ウンチクですが、徳川家康に仕えた井伊直政は武田家滅亡後、その家臣団を徳川家臣団の中で引き継ぐことになるほど有能な武将でした。

そして武田のシンボルカラーであった「赤」も自分の部隊へと引き継ぎます。

徳川にたびたび煮え湯を飲ませる真田幸村も武田家の遺臣であり、自分の部隊の鎧を赤で統一しています。

武田軍は戦国最強と言われていますが、それは事実のようで、自分の手柄を目指して好き勝手に戦っていたこの時代に「フォーメーション戦術」で部隊運用をしています。

武田がつくった「赤=最強」というイメージは戦国から現代まで続く共通の感覚なんでしょうか。

かわらけ投げを英語で説明

また話は変わって、竹生島の神社には「かわらけなげ」といったおもしろいものがあります。

土でできたお皿を願いをかけてなげるというだけのシンプルな内容です。

かわらけなげといえば、確か、京都にある神護寺さんが発祥だったとおもいますが、神護寺さんは谷底に向かって投げるだけなのに対し、ここは鳥居の間を通すという高い難易度が設定されています。

ご利益は頂きたいのですが、やり始めると、うまくいくまでやりつづけてしまうというギャンブル的なハマりかたになりそうなので止めておきました・・・。

さてここで「かわらけ投げ」について英語版での解説と日本語を比較してみましょう。

“Kawarake Nage is the ritual of throwing two unglazed earthenware dishes toward Miyazaki Torii gate, one inscribed with the thrower’s name, and the other inscribed with the thrower’s wish. Throwing the dishes is believed to bring one’s wishes come true.”

竹生島パンフレット(英語版)

 「2枚のかわらけの1枚に自分の名前、もう1枚に願い事を書き、宮崎鳥居へと投げると願い事が成就するといわれています」

竹生島パンフレット(日本語版)

「かわらけ」って unglazed earthenware dishes なんですね。

直訳すると・・・「釉薬をつかっていない土器の皿」になります。なるほど。

竹生島に関する英語表現

竹生島: Chikubu-shima Island  

「島」という意味では island のほかに小さな島を意味する isle があります。東京の「天王洲アイル」はこの isle だと思います。アイランドと同じく「s」は発音しません。

またガラパゴス諸島の場合は Galapagos Islands といって複数形になります。さらに日本列島の場合は Japanese archipelago といいます。

琵琶湖八景: eight famous scenic beauty spots of Lake Biwa  

これは日本語が圧倒的にシンプルでカッコいいですね。ちなみに富岳三十六景は Wikipedia では Thirty-six Views of Mount Fuji でした。

アンリミテッドサガというゲームで「富岳八景」という技の英語版は Fuji View でした。富士山の海外での圧倒的知名度ゆえに、細かい説明がなくともよい、という好例ですね。

本堂(弁才天堂): Main Hall  

本堂は仏教寺院の呼称です。

本殿: Main Hall  

本殿は神社さんの呼称です。

本尊: Principal image  

2017年6月時点で頂いた資料では principle image となっていましたが、それでは「原理、原則」の意味になってしまいますので誤記だとおもいます。principal で「第一の、主要な」の意味になりますので、そちらに書き換えておきます。

不動明王坐像: Seated Statue of Acala  

「acala アチャラ」は動かないという意味のサンスクリット語です。座像は seated statue ですが、立像は standing statue となっているのをよく見ます。

三重塔: Three-tiered Pagoda  

三重・五重の塔の「〇重」は英語で 3-storied や 5-storyed となっている場合もよく見ます。

これはヨーロッパでは各階ごとに物語の一場面が描かれていたことに由来します。

五重石塔: Five-tiered Stone Pagoda 
祈りの石段: the stone steps of prayer  

弁財天堂に上るまでの石段のことです。

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