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なぜ日本で習う英文法は難しいのか?(英語うんちく No.013)

ブログ編集中です。

 

お見苦しいところをお見せしますが、ご了承ください。

 

 

 

日本の学校で習う英文法は難しいです。

 

高校生が習っている教科書をみると、私も頭がクラっとしてしまいます。

 

 

 

その理由は日本語の教科書にある内容が、英語ネイティブが習う内容を日本語に訳したものだからです。

 

 

それを外国人が日本語を習おうとする立場になってみましょう。

 

日本語の教科書に主語、述語、修飾語、用言、体言、助詞などの用語と解説がずらりとならんでいるのと同じです。

 

 

英語がある程度できる人は wikipedia や oxford grammar などで、実際に「不定詞 infinitive 」などを調べてみると、ガチガチの文法説明だとわかるでしょう。

 

 

つまり英語の英文法書は、日本語の英文法書とほとんど変わりません。

 

 

ただ、大きな違いとしては英語の文法解釈には2パターンがあるんです。

 

 

 

ですので Wikipedia や英語の文法解説サイトをいろいろみていると「日本の文法書」違う解釈がよくあります。

 

 

もちろん「白か?黒か?」のようなきれいな分け方ではありません。

 

それぞれの文法項目の解釈の仕方は人それぞれです。

 

 

 

そのほかにも英語だといろんな解釈があるのに、一つの答えの丸暗記だけが常識となっているものを多くあります。

 

 

それでは、ひとつひとつ確認していきましょう。

 

 

日本の英文法に足りていない部分

 

① 文法には2通りの解釈が存在する。

 

 

 

② イディオム・語法・構文が「文法問題」としてひとまとめにされている 

 

 

 

 

③ 文法用語の意味の説明がない。

 

 

動詞の原「形」・現在進行「形」・未来「形」・複数「形」などはそれぞれ全然意味が違うものです。

 

同じ「形」になっていますが、これらすべて性質が違うものだと区別できていますか?

 

 

また中学2年で受動態を習います。

 

では「態」だけの意味を知っていますか?

 

受動態でつかう過去分詞「分詞」の意味は知っていますか?

 

 

 

日本の英語解説は基本的に「和訳 ⇔ 英文」の丸暗記です。

 

 

 

④ 日本語に無いニュアンスが軽視されている

 

これは仕方ありません。日本語にそもそもないのですから。

 

 

・remember to do(忘れずに~する)

 

・remember doing(~したのを忘れる)

 

 

この2つはイディオムとして熟語のリストに載っています。

 

しかし、わざわざ熟語として丸暗記する必要は全くありません!

 

 

INGと不定詞のイメージが理解できれば、なんてことのない表現です。

 

 

 

 

英語の文法解釈は2パターン存在する

 

「意味論」と「統語論」と言葉をご覧になったことがあるでしょうか?

 

おそらく英語でも日本語でもあまり目にすることはないかもしれません。

 

 

実は英文法にはこの「意味論」「統語論」による2つの分け方が存在します。

 

それでは、それぞれ Wikipedia を参照してみていきましょう。

 

 

 

・意味論(semantics)

 

「言語学では統語論に対置される分野、数学(とくに数理論理学)では証明論に対置される分野で、それらが中身(意味)に関与せず記号の操作によって対象を扱うのに対し、その意味について扱う分野である。

 

(中略)

 

言語学において意味論は、語・句・文・テクストといった記号列(文字列)の構成について論じる統語論と2大分野として対をなす、その記号列が表す意味について論じる分野である。また、実際の発話や文脈に依存した記号の使用に関わる語用論とも対置される。」

 

 

「統語論(syntax)」

 

「統語論(とうごろん、英: syntax)とは、ヒト・人間の言語(いわゆる自然言語)において文が構成される仕組み、または、それ以外の形式言語なども含む言語学の対象である言語一般において文が構成される仕組み、及びそれを扱う言語学の一分野である。

 

統語論は文法[音韻論(音の仕組み)、形態論(語が構成される仕組み)などを含む、言語の構造を成り立たせている諸原理] の一部である。ただし、特に統語論のことを指して「文法」ということもある。」

 

 

 

ちょっとよくわかりませんよね?

 

実際に英文法を実用的に理解したい場合は、ここまで気にしなくてもよいです。

 

 

私の解釈はカンタンです。

 

英語の英文法には2パターンの解説があります。

 

 

 

・「意味・ニュアンス」を重視するパターン(Semantics 的な解釈)

 

・「ルール・システム」を重視するパターン(Syntax 的な解釈)

 

 

 

「Semantics の特徴」

 

・和訳がスムーズなので意味・ニュアンスは理解しやすい。

 

・英語の意味やニュアンスを文章ごとに丸覚えするやり方になりがち。

 

・文法構造よりも和訳重視になるため、応用が利かない。

 

・ちなみに日本の文法解説はほぼ semantics の独壇場。

 

 

 

 

「Syntax の特徴」 

 

 

・5文型(SVOC)と品詞の使用ルールがベースになっている。

 

・文字通りの訳と実際のニュアンスが違う場合がある。

 

・イディオム・構文の解釈には使えない場合がある。

 

・論理的・システム的な理解力が弱いには非常につらい。

 

・(私の塾生をみている限り)理系・数学が得意な生徒さんが断然有利 

 

 

 

 

 

 

それでは、中学生でならう例をつかってみていきましょう。

 

 

 

現在進行形でわかる「意味論」と「統語論」の違い

 

 

★現在進行形のケース

 

 

He is having a nightmare. 

 

(彼はうなされている)

 

(彼は = もっている 悪夢を)

 

 

 

 

 

「Semantics 意味論」

 

is (助動詞) having (動詞) a nightmare (目的語)

 

 

 

「Syntax 意味論」

 

is (動詞) having (現在分詞) a nightmare (having の目的語)

 

 

having は現在分詞なので「動詞の性質をもつ形容詞」です。

 

それゆえ「have a nightmare」という VO 関係を持ちながら、形容詞になることができます。

 

 

 

 

★ have to のケース

 

I have to wake him up.

 

(私は 起こさないといけない 彼を)

 

(私は もつ 目覚めさせる方向を 彼を)

 

 

 

 

「文法力 Syntax」と「文脈力 Semantics」の合わせ技で理解する

 

ネイティブは文法の知識だけを頼りに言葉を話しているのではありません。

 

日々の膨大な経験から、一定のルールを導き出して話しているのが、母国語というわけです。

 

そして、この一定のルールをまとめたのが文法書というわけです。

 

 

しかし、この文法ですが日本語と同じように、母国語でない場合は、どの文法が重要なのか?を判定できません。

 

 

「まあ、用言なんか知らんでもなんとかなるわ~」と日本語ネイティブは反応できます。

 

 

でも日本語を文法だけから学ぼうとする人は「助詞ってこんなにたくさんあるんや!やばい、わからんぞ!」となってしまうはずです。

 

 

「私これいらへん! 」

 

 

関西人にとってはなんともないフレーズですね?

 

でもこの文法説明をしてください、と言われたら私はギブアップします。

 

 

そういうわけなので、母国語の感覚抜きにして、文法を理解するのは難しいのです。

 

 

それは野球を見たことがない宇宙人にルールブックだけで野球というスポーツを説明すると考えてもらうとよいと思います。

 

ストライクとボールの違いだけでも、気の遠くなる説明が必要になりそうです。

 

 

かといって、「とりあえず英語ネイティブと話をしよう!」といってもできませんよね?

 

学校で英語ネイティブの先生とゲームや遊びをやったりしているようですが、私の知る限り非常に評判は悪いです。

 

「そもそも何言ってるかわからないのに、どうすればええの?」

 

子供たちは口をそろえてそう言います。その通りです。 

 

 

先ほどの野球の話に例えると、宇宙人にいきなりバットを持たしてボールを投げつけても「なにすんねん!」となりますよね?

 

宇宙人にこんな事したら、宇宙船から攻撃を受けてしまうかもしれません。

 

 

 

言葉はルールと相手との共通の感覚を土台にして、初めてしっかりとコミュニケーションのスタートラインに立つことができます。

 

外国語は日常感覚がわからないものだから「外国語」なのであって、その感覚がわかるなら、それは「母国語」です。

 

 

 

日本人が不定詞が苦手な理由

 

日本人がよくつまづく不定詞も英語感覚が抜け落ちている文法解説が原因です。

 

最重要で説明すべきは「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」ではありません。

 

 

もっとも重要なことは「前置詞 to を動詞の前に置く (to do / to be)」がどのような感覚になるか?です。

 

 

前置詞 to は矢印(⇒)のイメージですので「これから~する方向」というイメージが成り立ちます。

 

 

I go to school. を例にとると、学校という場所の代わりに「行動」が「⇒」の向かう先になるんです。

 

 

I am going to school.

 

(私は学校に向かっています)

 

I am going to do it.

 

(私はそれをするつもりです)

 

 

この2つに英語ネイティブはほぼ違いを感じないはずです。

 

唯一の違いは、自分の向かっているところが「行動」なのか「場所」なのか、というだけです。

 

 

それでは、より正確な英文の理解をしてみます。

 

 

I am going to school.

 

(私は = 向かっています 学校の方向へ)

 

I am going to do it.

 

(私は = 向かっています それをする方向へ)

 

 

この違いを日本語で細かく言われても、そりゃわかりません。私もわかりません。

 

そこへ「be going to がイディオム表現なので覚えろ!」などといわれたら、頭がゴチャゴチャになるのも無理はないでしょう。