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前後の文脈からの推測はムリ!(英語うんちく No.005)

仕事柄いろんな英語学習の書籍やサイトなどみているのですが、英文読解については個性的な解説がたくさんあります。

 

(かくいう私もその一人になってしまいますが…)。

 

 

そんなたくさんある英文読解の解説の中でも「前後の文脈から推測する」という指導が多いことが非常に気がかりです。

 

 

 

英語を「後ろ」から推測することは不可能

 

英語の意味を「前後の文脈から推測する」というのは、「受験英語」の専門家のセリフでしょう。

 

 

リスニングやスピーキングで「英語が後ろから話される」なんてことは、決して起こりえないことです。

 

日本語を文末から読む日本語ネイティブはいないのと同じことです。

 

 

この「前後の文脈から推測」とは「時間をかけて解読する」というとても特殊な状況だけで通用することです。

 

つまり文法や英文和訳をメインとする受験英語に守られてきて、リスニングで本気で苦労したことがないから言える気がします。

 

 

 

 

昔の日本人は「バイリンガル」?

 

日本人の英語力は「受験向けにカスタマイズ」されすぎているせいで、本来の力を発揮できていません。

 

 

日本人はもともと漢文を明治時代より前は公文書につかっていました。

 

江戸時代の寺子屋や藩校では、漢文の書物(漢籍)を教養として庶民も下級武士も学んでいました。

 

江戸時代に限らず、お坊さんは仏教の漢文で書かれた経典を読み込んでおられます。

 

 

漢文は現在の中国語と同じで、英語と文法がよく似ています。

 

つまり、漢文と日本語の「バイリンガル」の幕末明治の日本人が英語やドイツ語を短期で習得できたことには、なんの不思議もないんです。

 

さらに西洋列強に負けない強い日本の近代化のために、執念をもってあらゆる分野の海外の本を翻訳し、日本の力に変えてきました。

 

 

幕末・明治までの日本人ができたのですから、現代の日本人にできないわけはありません。日本語や能力の問題ではないはずです!!!

 

むしろ漢文の文法を語順通りに読むのと同じく英語の文法を理解するのは、とても大切だという指摘と受け取るのがよいと思います。

 

 

 

脱「受験英語」にむけて「後ろを断つ」

 

 

受験だけで通用するテクニックをすてましょう。

 

そのために重要なことが「後ろからの文脈を無視」することです。

 

 

リスニングに「後の文脈」なんてありません。

 

暗号解読みたいなことやってたら、そりゃいつまでたっても本質は見えません。

 

 

 

英語はすべて「前からの文脈」と「語順通りに理解する文法」で理解できます。

 

我々のご先祖様たちはほぼ「漢文ネイティブレベル」でした。

 

漢文と英語の文法が似ているということは、現代の我々も英文法をネイティブのように理解することができることを意味しています。

 

 

日本語ネイティブは日本語を後ろから読んだりしませんよね?

 

英語ネイティブも同じです。

 

我々のご先祖様たちも同じはずです。 

 

 

 

 

英語の意味は「推測」するより辞書をひこう!

 

受験やテストでは単語力がとても重要です。

 

語源やイメージを重視した参考書なども多く出回っていて、わかりやすいものもたくさんあって非常に良いと思います。

 

 

とはいえあまりにも多くの単語を覚えるのは苦労します。

 

そこで「単語の意味がわからないときは推測する」という指導があります。

 

 

これは英語が苦手な日本人の同士の競争である「受験英語」で評価されていることです。

 

しかし、忘れないでいただきたいのは英語は社会に出れば、日本人と話すために使われるのではありません。

 

英語ネイティブやそれに近いヨーロッパ系やインド・中国などの第二外国語として習得している秀才と話をするときに重要なのです。

 

日本の受験で「英語が得意」と勘違いできても「世界的に見れば超負け犬」なのが日本人の現状です。

 

 

私の経験上で行くと「彼らと日本人の違いはなにか?」と聞かれたら「圧倒的語彙力」です。

 

純粋に話すのがうまいヘタはとうぜんみなそれぞれありますが、一般的な日本人英語学習者と違って圧倒的に専門用語やフレーズの量が違うと思うことが多いです。

 

 

辞書が使えない受験では、単語の意味は推測することが推奨されるのはわかります。

 

しかし、自学自習したり、論文を書いたり、スピーチをする際の準備は英語辞書は使い放題です。

 

決して英検やTOEICのために英語を勉強する必要はないんです。

 

実際に自分の能力として運用できれば、それでいいんです。

 

 

英語の意味は「推測」よりも「習得」しているほうが圧倒的に有利なのは当たり前の話です。

 

文脈にたよって意味を「推測」するより「瞬間的に理解」するのが王道です。

 

 

もちろん語源やイメージから単語を覚えるのはアリです。

 

しかし、漢字をすべて「部首」の組み合わせでマスターできないのと同じで、英語も文脈や語源に頼りすぎず「明確な意味」を習得することに集中してください。

 

 

 

英語を前から理解することを徹底する

 

英語は前から流れてくる情報だけで、どのようなことを伝えたいのかを理解しようとする姿勢が必要です。

 

 

 

単語は「推測」しなくてもいいように「正確な意味」を知りましょう。

 

文章は「後ろからの文脈」に頼らないために「前から理解できる文脈と文法ルール」を習得しましょう。

 

 

 

歴史を学ぶのも同じですよね。

 

未来を知る能力がないからこそ、過去と現在のことについて流れや理由をしっかりと把握して、未来に準備する力が求められます。

  

 

英語を学ぶということにも、内容や領域は様々あるものの、本質へ近づくアプローチは通用すると思います。

 

 

 

 

「王道」が結局、一番近道

 

常々、英語教育の問題は方法や内容ではないと感じています。

 

全体像が見えてくるような本質的な考え方がない」と感じたら、英語に限らず、すぐに距離をとってください。

 

どれだけ「人気」や「斬新さ」をアピールをしてきても近づかないことが大切です。

 

 

日本人は英語は苦手な人が多いですが、「みんな頭がわるい」ようには私には見えません。

 

そうすると日本では英語学習だけ「迷信のようなものがまかり通っている」と考えることが自然です。

 

その元凶は「受験英語」が英語の基本のように誤解されているからです。

 

大学受験の模試で偏差値70をとっている英語負け組など、そこらじゅうの大学にごろごろいるでしょう。 

 

 

英会話にせよ、英文読解にせよ、英語の本質と自分の目標を考え抜いて、何をどのように学ぶかを決めてください。

 

 

英語に向き合う姿勢は「受験英語教師」ではなく「ご先祖様と英語ネイティブ」を目標にしましょう。