なぜ現在完了は「have + 過去分詞」をつかうのか?(英文法 No.019)

中学3年生で「現在完了」を習います。

 

その時にこのように暗記させられたはずです。

  

 

「have + 過去分詞は完了形!

 

 

なんとも面妖な話です。 

 

 

中学2年のときに「過去分詞は受身(受動態)と習ったはずです。

 

 

突如、中学3年になって「完了」だと言われても困ります。

 

どうやら have と一緒の場合は「受身」の意味はなくなるようです。

 

 

そもそも have は「持つ」という意味の「動詞」だったはずです。

 

一体、have の「持つ」という意味はどこへ行ってしまったのでしょうか?

 

 

 

そしてさらにみなさんを混乱させる現在完了の英文が存在します。

 

 

"I am become Death.(我は死神となれり)"

 

 

実はこれは英語圏では比較的よく知られた「現在完了の文章」なんです。

 

少し古風な文章であるのは事実ですが、ちゃんと英文法の基本は機能しています。

 

 

「ええ!? I am become ってどうやって現在完了になるの!?」

 

 

と思いませんか? 思いますよね?

 

 

以上のような疑問はすべて正しい疑問です!

 

 

私は日本で英語を勉強していたころ、同じように思っていました。

  

英文法をシステム的に理解しようとするなら、こういう疑問があって当然です。

 

 

ところが実は、その疑問への答えはシンプルです。  

 

なぜなら「have + 過去分詞」の用法は「例外」だからです。 

 

 

「例外ルール」なのに「基本ルール」として理解できるわけがありません。

 

 

もちろん英語にはイディオム・語法に代表されるように「例外」がいくつかあります。

 

 

しかし「have + 過去分詞」は「ただの例外」ではありません。

 

 

これは本来の文法から「ちょっと変化した例外」なんです。

 

つまり昔の用法ではちゃんと「基本ルール」で機能していたものなんです。

 

 

では「have + 過去分詞」のカラクリを理解するために、まずは「過去分詞」のおさらいをします。

 

 

 

「過去分詞」と「受動態」を理解して「完了形」に進む

 

最初に申し上げました通り「have + 過去分詞」は「例外ルール」です。 

 

 

次のポイントが理解できているなら、そのまま進んでください。

 

 

・過去分詞に「過去時制」は関係が無いことを知っている。

 

・過去分詞が「受身」と「完了」の意味を持つことを知っている。

 

・分詞とは「動詞を形容詞化したもの」だと知っている。

 

・受動態の「態 voice」の意味を理解している。

 

・完了相の「相 aspect」の意味を理解している。

 

・「能動態」と「受動態」の関係性を文法的に理解している。

 

 

 

もし「???」となる点があれば、以下の2つのブログを読んでもらえると助かります。

 

 

【 過去分詞の正体を知る 】

 

過去時制と無関係?過去分詞は「受身・完了」の形容詞(英文法 No.017)

 

 

【 受動態とは何かを知る 】

 

be動詞+過去分詞が受動態なんて大ウソ!受身は五文型で極める(英文法 No.018) 

 

 

 

上記の2つのブログの内容にはかなり難しいところもあります。

 

しかし、私のせいではなく、過去分詞そのものがややこしいので、ご容赦下さい。 

 

 

これらがクリアできた方は次に進みましょう。

 

ここから先は「過去分詞の基本ルール」を共有している前提で進めます。

 

 

では基本から例外に変化していくプロセスをみていきましょう。

 

 

 

完了の have を「動詞」と理解する

 

文法書には「have + 過去分詞」の『have は助動詞』と載っています。

 

助動詞は英語で「auxiliary verb」といいます。

  

 

日本語では「助動詞」の解説はあまり詳しくないことが多いです。 

 

ところが、この「助動詞 auxiliary verb」をさらに細かく分類した2種類の文法用語が存在します。

 

 

・法助動詞(modal verb)

 

(例)will, would, can, could, must など

 

 

・第一助動詞(primary verb)

 

(例)do, have, be動詞 など

 

 

 

これら2グループがまとめて「助動詞 auxiliary verb」と呼ばれているんです。

 

 

しかし詳しく見ると have + 過去分詞の場合は「第一助動詞 primary verb」というグループに入ります。

 

ということは will や can とは異なる文法ルールが適応されることになります。

 

 

文法ルールが違うものがごちゃまぜで「助動詞」と一括りにされて、みなさんは英文法を習っているんです。

 

本来なら2種類ある「助動詞」のグループ分けの基準を知らなければ、混乱するのは当然です。

 

 

というわけで世の中で「完了形の have は助動詞」と押し付けられようとも話半分で流してください。

 

「完了の have」を will や can と同じ理解をする必要は全くありません

 

 

第一助動詞 have は do や be動詞と同じで「助動詞と動詞のどちらの解釈もありえる」というグループに所属します。

  

つまり過去分詞とペアになって「完了をつくる have」は「動詞と解釈しても文法説明が可能」というところがポイントです。

 

 

それでは 「動詞 have + 過去分詞」を「完了状態を持っている」と理解して次に進みます。

 

 

 

HAVE IT DONE から HAVE DONE IT に

 

では「have + 過去分詞」の成り立ちを見ていきます。

 

この話はすべて英語の Wikipedia に載っています

 

 

ではちょっと長いですが、みていきましょう。(日本語は私が注釈しながら訳したものです)

 

 

"The have-perfect developed from a construction where the verb meaning have denoted possession, and the past participle was an adjective modifying the object, as in I have the work done.

 

This came to be reanalyzed, with the object becoming the object of the main verb, and the participle becoming a dependent of the have verb, as in I have done the work.

 

The construction could then be generalized to be used also with intransitive verbs."

 

 

「have を使った完了表現は、所有を意味する動詞(have)と『 I have the work done.』のように目的語(the work)を修飾する形容詞である過去分詞(done)を組み合わせたものから発展したものです。

 

ここから文法理解が再分析され、『I have done the work』のように目的語(have の目的語としての the work)が過去分詞(done)を動詞と解釈した場合の目的語(done の目的語としての the work)になり、そして過去分詞(done)は have(動詞)に従属するものとなった。

 

次に、(本来なら be + 過去分詞 で完了を構成するはずの)自動詞でも使われるまでに(have + 過去分詞の)構文が一般化されたと思われる。」 

  

(引用元:Perfect (grammar) - Wikipedia

 

 

 

さて、いかがでしょうか。

 

 

have が「助動詞」だなんて説明は一言もでてきませんよね?

 

have を「動詞」ととらえるところからスタートしています。

 

 

ちょっと Wikipedia の解説だけではわかりにくいかもしれませんので、詳しく見ていきましょう。

 

 

 さっそく、よく見る現在完了の例文をみていきます。

 

 

"I have done it."

 

 

しかし昔はちょっと違う形をしていました。

 

 

それが "I have it done." なんです。 

 

 

過去分詞とは「完了相」と「受動態」の意味を加えた動詞の変化形です。

 

過去分詞の品詞は「形容詞」として扱われます。

 

形容詞なので「補語 C」に入れることができます。 

 

 

それゆえ、動詞 have の第五文型(SVOC)の「補語 C」にハマる形で使われていました。

 

 

 

・I have it done.

 

(私は現在、それが完了した状態を持っています)

 

 

 

上の場合は・・・

 

 

・have は現在時制の動詞

 

・done は過去分詞(完了相と受動態)

 

 

・・・の2つのコンビネーションという理解になります。

 

 

もともとはこれが本来の完了形の使い方でした。

 

 

ここから「have + 過去分詞」で「完了状態を持つ」という意味の「動詞」として機能するようになります。

 

それではわかりやすく図解してみます。

このような経緯を経て「have + 過去分詞」が一つの「動詞」となるため例外用法になります。

 

 

動詞 have だけでは「完了相」の意味を持つことはできません。

 

過去分詞だけなら「完了相」と「受動態」の形容詞になってしまいます。

 

 

それゆえ「have + 過去分詞」がセットになって初めて「完了の動詞」という理解が必要になります。

 

 

こうしてみると have だけ切り取ってを「助動詞」と理解することはむしろ不可能です。

 

have のない過去分詞は「形容詞扱い」になってしまいますから。

 

もちろん過去分詞だけで「完了の動詞」になる用法は存在していません。

 

 

 

ところが、実はこれで話は終わりではありません。

 

この「have + 過去分詞」の昔の使い方にはある一つの条件がありました。

 

 

それは have の後に来る「O C の関係が受動でなければならない」ということです。

 

図解するとこうなります。

このことは言い換えれば、過去分詞が「受動態」を持たないとダメだということです。

 

なぜなら「他動詞の過去分詞」でなければ「受動態」をつくれないからです。

 

 

つまり昔の用法では「補語 C」に入るのは「他動詞の過去分詞」に限定されていたんです。

 

 

では「受動態」をもつ他動詞の過去分詞だけが「完了相」をつくることができたのでしょうか?

 

 

そんなことはありません。

 

ちゃんと「自動詞」でも「完了相」を作ることができます

 

では次に、自動詞の完了相を見ていきましょう。

 

 

 

have + 過去分詞は自動詞に使えなかった

 

ではまず「自動詞」の確認です。

 

まず動詞には五文型(SVOCの5パターン)があります。

 

 

その5種類の中で「目的語 O」をもたない動詞のことを自動詞と言います。

 

それが以下の2種類です。

 

 

・第1文型「SV」をとる動詞は「自動詞」と呼ばれます。

 

・第2文型「SVC」をとる動詞は「不完全自動詞」と呼ばれています。

 

 

自動詞(SV と SVC パターンの動詞)には「目的語 O」が存在しないため「能動態」を作れないのです。

 

 

能動態を作れるのは他動詞だけです。

 

 

それゆえ、能動態の作れない自動詞の過去分詞には「受動態」が適応されないのです。

 

そうなると、自動詞の過去分詞には「完了相」のみ適応されます。

 

  

その結果、自動詞の過去分詞の場合は have を使うことはできなかったんです。

 

 

 

では自動詞で「完了を表現する」には、どうすればいいのでしょうか?

 

実はもうすでに中学1年でその答えを習っています。

 

 

 

自動詞の過去分詞は BE 動詞とペア

 

中学でならう「現在進行形」とは「be動詞 + 現在分詞」のことです。

 

現在分詞は「進行相(行動がすすんでいる)」を意味する表現です。

 

 

自動詞の過去分詞には受動態の機能がありません。

 

だから have をつかいません。その代わり、ただの形容詞として扱います。

 

 

つまり自動詞の過去分詞も現在分詞と同じ扱いでOKです。

 

 

ということは・・・普通に be動詞と組み合わせればいいんです!

 

 

 

★現在分詞は「進行相」の意味を持つ形容詞です。

 

 

・He is walking.

 

(彼は歩いている)

 

 

・I am feeling sick.

 

(私は気分が悪い)

 

 

 

★過去分詞は「完了相」を意味を持つ形容詞です。

 

・He is risen.

 

(彼は蘇った。)

 

 

・I am become Death.

 

(我は死神となれり。)

 

 

 

いかがでしょう?

 

2つ目はブログの冒頭で紹介させていただいた文です。

 

 

「なんやねん、この例文!? 意味わからんわ!」

 

 

と思われる方も多いかと思われます。

 

もちろん「意味不明」なのには理由があります。

 

 

これらの表現は「聖書 the Bible」と「古代インドの叙事詩 バガバッド・ギータ the Bhagavad-Gita」の英訳を引用したものだからです。

 

 

この完了用法は古い形ですから、あえて例文を引用するとなると原典が古くなってしまうんです・・・悪しからず。

 

ちょっと現実離れした表現ではありますが、それはさておき、文法構造を詳しく見ていきましょう。

 

 

 

He is not here for he is risen

 

"he is risen" は聖書にでてくる表現です。

 

 

2000年近くの歴史をもつ聖書には英訳だけでも様々なものがあり、現代の表現から、古めかしい英文まで様々なものがあります。

 

ここで紹介するのは New King James Version です。

 

 

では、実際に使われている英文を引用し、解説に移ります。

 

 

~ マタイの福音書28章6節(Matthew 28:6)~

 

"He is not here; for He is risen, as He said. Come, see the place where the Lord lay." 

 

『もう(He = イエスは)ここにはおられない。かねて言いわれたとおりに、よみがえられたのである。さあ、イエス(the Lord)が納おさめられていた場所をごらんなさい。』

 

 

 

rise は自動詞で「立ち上がる、上る」を意味します。

 

その活用形は rise - rose - risen となります。

 

 

イエス・キリストが死後、「もう復活した」ということを表現するため risen という完了相をもつ過去分詞が使われています。 

 

それゆえ "He is risen." で「彼(イエス・キリスト)が蘇った」いう意味になります。

 

 

ただ、あくまでもこれは古い表現になります。

 

聖書には英語でも数多くのバージョンがあります。

 

 

より現代の用法に近い "has risen" も載っていますので、参考までに見ていきましょう。

 

 

★ New International Version

 

"He is not here; he has risen, just as he said. Come and see the place where he lay."

 

 

こちらは「has + 過去分詞」を使って現在完了の動詞として表現しています。学校でもよくみる現代の表現です。

 

 

そして文法的な解釈も変わります。

現代では「自動詞」であっても「have + 過去分詞」でまとめて「動詞」としての解釈になります。

 

これこそが過去分詞の意味を「受動態」と刷り込まれた直後に、中学3年で習う「現在完了」というものです。

 

 

これが be 動詞をむりやり have に置き換えた「例外用法」です。

 

 

これによって「自動詞(受動態なし)」か「他動詞(受動態)」かの区別をせずに「完了の動詞」をつくれる便利な表現ができました。

 

では続けて SVC の過去分詞をみていきましょう。

 

 

 

I am become death, the destoryer of the worlds.

 

"I am become Death, the destroyer of the worlds."

 

『我は死神なり、世界の破壊者なり(私は死神、世界の破壊者となった)』

 

 

これは古代インドの叙事詩である the Bhagavad Gita(バガヴァッド・ギーター)の一節からの引用です。

 

このフレーズは原子爆弾の開発者である J. Robert Oppenheimer が核実験後(1945年)に使ったことでより有名になりました。

 

 

 

これは古風な表現ではあるものの現代でも通用しています。

 

アメリカのドラマで「Heroes」のシーズン3エピソード4(2008年)のタイトルにもなっています。

 

ちゃんと Wikipedia のページもあります(↓)

 

https://en.wikipedia.org/wiki/I_Am_Become_Death

 

 

では、文法構造をみていきましょう。

 

become は「~になる」という意味で SVC の文型をとります。

 

また活用形は become - became - become となります。

 

 

「補語 C」「目的語 O」ではないので「受動態」は機能しません

 

それゆえそのまま過去分詞化した become のあとに置いたままになります。

オッペンハイマーによって、"I am become Death" はよく知られる表現とため、英語で検索をかけるといろんなものが見つかります。

 

 

【 I am become Death の文法解説(英語)】

 

https://www.grammarphobia.com/blog/2020/03/now-i-am-become-death.html

 

こちらでは完了形をつくるのに be から have に変わった経緯などを解説しています。

 

このブログを書くのにもたくさん参考にさせて頂きました。

 

 

【 I am become Death の元の意味(英語)】

 

https://www.quora.com/What-is-the-original-meaning-of-the-quote-from-the-Bhagavad-Gita-Now-I-am-become-Death-the-destroyer-of-worlds

 

 

 

ちょっとここで小ネタに入ります。

 

オッペンハイマーは「Death 死神」と言っていますが、原典のバガヴァッド・ギータでは「Time 時」と訳すのがより正確なようです。

 

これは「時の流れの中では万物はいずれ滅び去る」ということで「Time 時」が「世界の破壊者」となるようです。

 

 

また英語の「死神」には Reaper / Grim Reaper(命を刈るもの)という言い方もあります。

 

欧米の「死神」が「(大型の)鎌 scythe」を持つ姿で描写されるのも reap(刈る)からだと思われます。

 

 

 

昔の「自動詞の完了相」は英語の Wikipedia に載っている

 

現在では自動詞・他動詞など関係なしに「have + 過去分詞」で「完了の動詞」を作れます。

 

しかし昔は「be動詞 + 自動詞の過去分詞」で完了相を作ることパターンが基本ルールでした。

 

 

この経緯を再確認するためブログの冒頭の Wikipedia の記述を引用します。

 

 

”This came to be reanalyzed, with the object becoming the object of the main verb, and the participle becoming a dependent of the have verb, as in I have done the work. The construction could then be generalized to be used also with intransitive verbs."

 

「ここから文法理解が再分析され、『I have done the work』のように目的語(have の目的語としての the work)が過去分詞(done)を動詞と解釈した場合の目的語(done の目的語としての the work)になり、そして過去分詞(done)は have(動詞)に従属するものとなった。(本来なら be + 過去分詞 で完了を構成するはずの)自動詞でも使われるまでに(have + 過去分詞の)構文が一般化されたと思われる。」 

 

(引用元)Perfect (grammar) - Wikipedia

 

 

 

昔の用法である SV と SVC の過去分詞を be動詞と組み合わせるパターンは Wikipedia にもいくつか載っていますので紹介します。

 

 

【 SV の完了 】 

 

・Madam, the Lady Valeria is come to visit you. (The Tragedy of Coriolanus, Shakespeare)

 

・Pillars are fallen at thy feet... (Marius amid the Ruins of Carthage, Lydia Maria Child)

 

・I am come in sorrow. (Lord Jim, Conrad)

 

・I am come in my Father's name, and ye receive me not (John 5:43, The Bible)

 

 

【 SVC の完了 】 

 

・Vext the dim sea: I am become a name... (Ulysses, Tennyson)

 

・I am become Time, destroyer of worlds. (Bhagavad Gita)

 

 

(引用元)https://en.wikipedia.org/wiki/Present_perfect

 

 

 

最後の例文はバガヴァッド・ギータからですが、オッペンハイマーの訳とは違って「Time 時」になっています。

 

これは上述した通りで、本来はこちらの意がより適切な英訳として Wikipedia にも載っているのではないでしょうか。

 

 

 

つまるところ「have + 過去分詞」はなんで便利なの?

 

さてここまで「have + 過去分詞」が「例外ルール」であることはみてきました。

 

実際にそんなことまでしてお得なことはあるんでしょうか?

 

 

ここからは「私個人の視点」になりますが、プラスなことは「大あり」です。

 

 

やはり最大の利点は、他動詞の過去分詞から「受動態」を消し去ることができるからです。

 

 

つまり「完了相だけの表現」が生まれます。

 

そうなると「完了相」を「能動態」で運用できるようになります!!!

日本の英文法ではほぼ無視されていますが「他動詞の過去分詞」には「受動態」と「完了相」の両方がデフォルトでセットされています。

 

表現によっては「受動態メイン」だったり「完了相メイン」だったり、両方の意味を含んでいたりします。

 

 

そこから「have + 過去分詞」を使って「受動態」の無い「完了相」を他動詞の過去分詞にセットできるようになりました。

 

そうすれば「完了」や「受身」それぞれの意味をより明確に区別して示せるようになります。

 

 

では実際に見ていきましょう。

 

 

・I have raised him.

 

「私は彼を育てあげた(完了のみ)

 

 

・I have him raised.

  

「私は彼を育ててもらった(受身メイン)

 

 

 

上記のように「have + 過去分詞」を使えば「完了オンリー」の意味を示せます。

 

同時に「過去分詞(単独)」の場合にも「受動態」の意味をより強く示せるようにもなりました。 

 

 

ただこれは「過去分詞(単独)」が「受動態オンリー」になったわけではありません!!!ここは要注意です!!!

 

 

 

自動詞の過去分詞はより形容詞に近いイメージに

 

これまで「他動詞の過去分詞」を見てきました。

 

実は「自動詞の過去分詞」にも「have + 過去分詞」の用法が加わることで変化が起きています。

 

 

現代では「 have + 過去分詞(自動詞)」「完了相の動詞」を表現できます。

 

 

さらに「自動詞の過去分詞」には「受動態」はありません。

 

そもそも「完了相」しかセットされていないので「受動態」と使い分ける理由はありません。

 

 

その代わり「品詞」の違いにフォーカスして使い分けがされているようです。

 

 

・自動詞の過去分詞 ⇒ 形容詞

 

・have + 自動詞の過去分詞 ⇒ 動詞

 

 

実際に例文で見ていきましょう。

 

 

・The bridge is fallen.

 

 「その橋は = 落ちている(状態)

 

 

・The bridge has fallen.

 

「その橋は落ちた(行動)

 

 

 

これを文法解説すると以下のようになります。

自動詞でも「have + 過去分詞」で「完了相の動詞」で運用できます。

 

 

それゆえ、「自動詞の過去分詞」は昔より形容詞としての意味が強まり「状態」を示すニュアンスが強くなっていっているようです。

 

 

実際に、自動詞 go の過去分詞である "gone" は「もういない、無くなっている、死んでいる」といった意味でよく使われています。

 

では例を挙げます。

 

 

"He has been gone for 10 years."

 

「彼は10年間ずっとここにはいない行方知れず)」

 

 

この文であれば "has been" で「完了(動詞)」を示し、"gone" で「どっかにいってしまった」という「状態(形容詞)」を組み合わせていると考えられます。

 

私の勝手な感覚ですが、やはりこちらの意味のほうがメインな気がします。

 

 

 

例外ルールには意味がある

 

長くなってしまいましたがいかがでしょうか?

 

「have + 過去分詞」のナゾは解けましたでしょうか?

 

 

英語の場合は「文の要素 SVOC」と「品詞の使用ルール」が基本ルールになります。

  

 

しかし、中にはこの have + 過去分詞のように「例外ルール」があります。

 

でも、それが「間違い」ではなく「例外として認められる」のには理由がある可能性が大きいです。

 

 

なんでもかんでも「丸暗記」はいったんやめてみましょう。

 

 

 

「どんなシステムならみんな理解しやすいだろうか?」

 

「どういうルールがあれば、誤解を防げるだろうか?」

 

「だれでも使えるように仕組みをもっとシンプルにできないだろうか?」

 

 

 

こういった視点から一度、英文法を見直してみると意外な発見があります。

 

 

 

英語は実質的に世界言語です。

 

私が見ている限り、そんなにムチャクチャなルールはありません。

 

 

 

もし英語が意味不明な例外ルールばかりの言語なら、世界の多くの人が運用できるわけがありません。

 

英語がそんなに複雑怪奇なら、高校中退で20歳を過ぎてから英語を本格的にアメリカで体験し始めた私に運用できるわけがないんです。

 

 

あるま・まーたでは「丸暗記」をやめて「基本ルール」と「例外ルール」を区別しています。

 

そうやって英語全体をシステムとして機能させる解説をしています。

 

 

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