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英語に未来時制はない? 助動詞 will の現在形で「未来」を表す

中学校で「未来」についてこのように習っていませんか?

  

日本の学校で習う英語の「未来形」は2つあります。

 

・助動詞 will

・be going to

 

 

それでは「時制 tense」という用語はどうでしょう?

 

「時制」とは基本的には「動作の起きる時」を表す英文法用語です。 

 

 

高校で習うのはこの3種類の時制だと思います。 

 

現在時制 present tense

過去時制 past tense

 ・未来時制 future tense

 

 

では、さらにツッコんでご質問させていただきます。

 

「未来形」「未来時制」の違いを説明されたことはありますか?

 

 

おそらくどれも日本の学校や塾ではちゃんと教わらないと思います。

 

そこはご心配なく!!「未来形」も「未来時制」も全く覚えなくていいんです。

 

 

まず「未来形」という言い方は英語だと「future 未来」です。 

 

日本の英文法の「未来形」の「形」には特に意味はありません

 

日本の英文法書では、現在進行「形」や過去完了「形」などと同じく、テキトーに使われる用語です。

 

 

どれほど日本の英文法でテキトーに「〇〇形」が使われているかを知りたい方はこちらのブログをどうぞ。

 

時制・態・相 って何? 現在・過去・未来・進行・完了・能動・受動 の意味を理解する(英文法 No.013)

 

 

英語に「未来時制」が存在すると困る!?

 

では「時制 tense」に話を進めます。

 

テキトーな「〇〇形」と違って「時制」は重要です。

 

とくに「過去時制」と「現在時制」は「事実」を意味するので絶対に理解しなくてはなりません。

 

 

ですが未来時制は知らなくてもいいです。厳密にいうと英語には「未来時制」は存在しないんですから。

 

イギリスの英語教育機関の「ブリティッシュカウンシル」のウェブサイトでも同じことを言っています。

 

 

"There are two tenses in English: past and present. The present tense is used to talk about the present and to talk about the future."

 

「英語には『過去』と『現在』の2つの時制があり、現在時制現在のこと未来のことについて話すのに使われる」

 

(引用元:Present tense, British Council

 

 

どこにも「未来時制」とも「未来」とも出てきません。だから全く気にしなくて構いません。

 

翻って日本の英文法には「未来形」や「未来時制」がそこら中に出てきます。

 

 

もちろん英文法解釈には「未来」を「時制 tense」とするものが存在しています。

  

ではなぜブリティッシュカウンシルは「未来」を「時制」のカテゴリーに入れないのでしょうか?

 

 

この理由もカンタンです。未来を「時制」にしてしまうと文法が破綻するからです。

 

英文法には「未来を時制にしないほうが良い」理由が存在しているんです。 

 

 

と、その前に、まずは英語の「〇〇形」と「〇〇時制」の違いから始めていきましょう。

 

そうすることで「なぜ未来は時制にならないのか?」の理由も知ることができます。

 

 

「形 form」が重要なら「〇〇形」は意味を持つ

 

さきほど、日本の英文法用語では「〇〇形はテキトー」と申し上げました。

 

実はこれにはある条件が存在しています。

 

 

英単語の「形 form」が重要な場合には、ちゃんと意味を持ちます。

 

つまり「単数形 a pen」「複数形 pens」のような「形が変わる場合」のことです。

 

これは「動詞の形 verb form」にも適応されます。例として「be動詞」をとってみます。

 

・am are is(現在形)

・was were(過去形)

・be(原形)

 

 

このように「名詞の形(カタチ)」や「動詞の形(カタチ)」が重要なケースでは「形 form」にはちゃんと意味があります。

 

・be動詞の「現在形 present form」は am are is

・be動詞の「過去形 past form」は was were

・be動詞の「原形 base form」は be

 

 

このような表現にはちゃんと「形 form」が意図されて使われています。

 

次に「未来 future」や「現在完了 present perfect」はどうでしょうか? 

 

英語の表現には「形」に相当する言葉は見当たらないようです。

 

つまり「未来」は存在しなくても、全く困らないということです。

 

 

もともと不定詞とは「動詞の原形」という意味

 

ここで要注意事項を確認させていただきたいと思います。

 

英語の英文法用語では「原形 base form」は「不定詞 infinitive」という言い方でも表現します。

 

 

ここで不定詞にあえてこだわるのには理由があります。

 

「不定詞 to do」「未来」と密接に関連しているんです。

 

そこで、ここでちゃんと意味をしっかりとおさえて進んでいきたいと思います。

 

 

さて日本で使われる「不定詞」という用語は「to do / to be(to + 動詞の原形)」のことがほとんどです。

 

しかし、もっと正確にいうと「前置詞から由来する "to"」とペアを組むため「to infinitive」「full inifinitive」などといいます。

 

 

そもそも「不定 infinite(⇔ finite)」という用語は「主語や時制によって形が定まらない」という意味に由来します。

 

それゆえ「動詞の原形」という意味も併せて表現します。

 

 

つまり今でも「infinitive ≒ 不定詞 ≒ 動詞の原形」として使われていて、文法用語の詳しい知識がない人が混乱している状況が英語圏ですら起きています。

 

そこで、あるま・まーたでは混乱をさけるため区別します。

 

 

「to infinitive」「不定詞」と呼びます。

 

その理由は・・・不定詞の表す「意味」と「用法」を優先

 

 

「base form」「動詞の原形」と呼びます。

 

その理由は・・・動詞の変化する「形」を優先

 

 

前置詞に由来する "to" を使わずに「動詞の原形」だけで不定詞として機能させる場合には「bare infinitive 原形不定詞」と呼ばれます。

 

このような用語が生まれるのは、原則として「不定詞は to をつけて使う」という前提が成り立っているからと考えてください。

 

 

原則として「時制」は「動詞の変化」で表す

 

では次に「時制」に話を進めましょう。

 

英文法を厳密に解釈すると「時制 tense」は対応する「動詞の形」で表現するものです。

 

さきほどの「be動詞」を例にとります。

 

・am / are / is(現在形 present form)

・was / were(過去形 past form)

・be(原形 bare form)

 

 

この3つの中で「時制 tense」になれるもの「現在」「過去」だけなんです。

 

・be動詞の「現在形 present form」は am are is は「現在時制 present tense」

・be動詞の「過去形 past form」は was were は「過去時制 present tense」

 

 

では「動詞の原形」の be はどうでしょうか?

 

答えとしては「原形」で「時制」を表現することはできません。

 

そもそも「原形」「時間感覚を決定しない」つまり「時制と無関係」という使い方をするからです。

 

 

では「現在」と「過去」を表す例文をみながら「形」と「時制」の確認です。

 

英語の「動詞の現在形」は「現在時制」を表現します。

 

つまり「現在の事実」ということを表します。

 

  

・I am a student. 

(私は = 生徒です)

 

・I know the answer.

(私は 知っています その答えを)

 

 

英語の「動詞の過去形」は「過去時制」を表現します。

 

過去時制をつかうことで「過去の事実」を表現することができます。

 

 

・I was a student. 

(私は 過去= 生徒でした)

 

・I knew the answer 

(私は 知っていた その答えを)

 

 

つまり「時制」には「動詞を変化させて『時間を表現する」という条件が設定されているんです。

 

では、なぜ「未来時制」が存在しないことになるのでしょうか?

 

 

英語の動詞は「未来形」に変化しますか?

 

それでは肝心の「未来形」および「未来時制」です。

 

未来形とよばれるものは「助動詞 will」と「be going to」をつかう、と習いますね?

 

   

それでは一度、「過去・現在・未来」の3パターンを並べてみましょう。  

 

 

・I know the answer. (現在)

・I knew the answer.(過去)

・I will know the answer. (未来?)

・I am going to know the answer. (未来?)

 

 

「現在」「過去」「未来」のなかで「未来」だけが仲間はずれなのに気づかれましたか?

 

現在形と過去形は動詞が変化しています。

 

 

未来形には「助動詞 will」や「am going to」が使われています。

 

ですが、動詞は「未来形」に変化していません!!!

 

 

決して "goll" とか "comell" のように動詞が変形していないことがポイントです。

 

そして be 動詞は「am 現在形」になっています。

 

 

英文法において「時制 tense」とは「動詞」を「現在形」や「過去形」などに変化させて表現するものです。

 

英語には「未来形」の動詞の変化が存在しません

 

それゆえ「未来時制」は存在しないことになります。

 

 

では実際にこのオンライン辞書の「Aspect of the Future Tense」という記事を見ていきます。

 

 

"English has no future tense in the strict sense (i.e., it has no verb form specific to future meaning)"

 

「英語には厳密な意味での未来時制はありません。それはつまり未来を意味する特別な動詞の変化形を持たないということです。」

 

(引用元)https://www.thefreedictionary.com/Aspects-of-the-Future-Tense.htm

 

 

「Aspect of the Future Tense(未来時制の相)」という記事なのに「厳密には未来時制は存在しない」との注意喚起がちゃんとあります。

 

これは言葉の役割やシステムを重視する「統語論文法(Syntax)」では「未来時制は存在しない」と考えるという根拠の一つにもなります。

 

 

しかしそうなると、また別の疑問が湧き上がってきてしまいます。 

 

『「未来形」も「未来時制」も存在しないなら、どうやって「未来」のことを表現するのか!?』

 

 

実は、これにはもう答えが出ています。先ほどのブリティッシュカウンシルからの引用を再確認します。

 

 

"There are two tenses in English: past and present. The present tense is used to talk about the present and to talk about the future."

 

「英語には『過去』と『現在』の2つの時制があり、現在時制は現在のことと未来のことについて話すのに使われる」

 

(引用元:Present tense, British Council

 

 

そうなんです。英語は「現在時制 present tense」で「未来を表現する」のです。

 

では本当にそんなことができるんでしょうか? それを検証する方法はカンタンです!

 

学校で習った「未来形」と「未来時制」をすべて「現在時制」に置き換えて説明できればいいんです!

 

それでは実際にやってみましょう!

 

 

「未来への意志」の助動詞 will

 

助動詞というのは動詞をサポートする役割をもつ品詞です。

 

代表的なものは will, can,  may, must, would などがあります。

 

 

英単語 will は「助動詞」のほかにも使える品詞があります。

 

たとえば「名詞」で使うと「意志」や「遺言」という意味になります。

 

 

・He has a strong will.

「彼は 持っている 強い意志を」

 

 

このような使い方もするので「未来形 = will = 助動詞」というような丸暗記は大きなリスクになります。

 

 

では「助動詞 will」を見ていきます。

 

 

・助動詞 will

 

① ~するつもり(自分の意志 

 

・I will do it tomorrow.

(私は 未来に向かってするつもりです それを 明日)

 

 

② ~するだろう(他者の意志) 

 

・He will go there tomorrow.

 

(彼は 未来に向かって 行くだろう そこへ 明日)

 

 

・It will rain tomorrow.

(それは 未来に向かって雨が降るだろう 明日) 

 

 

will は「現時点での未来への意志」をあらわす助動詞です。

 

現在形 will で「未来への意志」を表現します。

 

「未来時制」ではなくwill の「形」は「現在」となり「時制」も「現在」です。

 

 

will の過去「形」は「would」なので、もし「will」が「未来時制」ならつじつまが合わなくなります。

 

他の助動詞である can や may とならべてみましょう。

 

 

・ can / could (現在 / 過去)

・may  / might (現在 / 過去)

・ will / would (未来?? / 過去)

  

 

どう考えたっておかしいです。正しい理解はこうなります。

 

 

★ will: 現在からの意志・予定をあらわす助動詞

★ would:過去の時点からの意志・予定をあらわす助動詞

 

 

ここで話がそれるのですが、重要なことをお伝えしておきます。

 

 

助動詞の過去形 would / should / could / might は「現在時制」で使います。

 

助動詞の過去形は姿は「過去形」ですが、意味は「現在時制」でもよく使うんです。

 

 

つまり助動詞の場合は『「形 form」と「時制 tense」が一致しない!!』というトンでもないルールがあるんです。 

 

ここではこれ以上深入りしませんが、「助動詞の過去形は特殊ルール」と覚えておいてください。

 

 

いずれにしても助動詞にも動詞にも「未来の変化形」は存在しないことがポイントになります。 

 

 

さて「未来」に話を戻します。

 

英文法では「未来完了進行形」などを「時制」としてとらえているものもあります。

 

しかし、これはあくまでも「時制」に対する一つの見方に過ぎません。

 

 

冒頭でお伝えしたブリティッシュ・カウンシルの英文法のサイトを再び引用いたします。

 

・There are two tenses in English: past and present.

 

「時制は現在と過去」とあります。

 

 

・The present tense is used to talk about the present and to talk about the future.

 

現在時制は「現在」と「未来」を表すのに使われると書いてあります。

 

 

 

私はブリティッシュ・カウンシルの考え方に全面的に賛成しています。

 

つまり未来は「現在時制」のカテゴリーです。

 

そう考えることで「未来形」と呼ばれる "be going to" の話も非常に納得のできるものになります。

 

 

未来形 be going to の正体が気になる方はこちらをどうぞ

 

未来形 be going to は現在時制?不定詞が「未来」を作る(英文法 No.020)

 

 

 

未来が時制でないほうが都合がいい?

 

ですは未来時制が存在しないことで困ることはあるのでしょうか?

 

答えとしては全く困りませんし、それどころか逆にありがたいことです。

 

 

その理由はカンタンに説明できます。 なぜなら「未来」は「現在」や「過去」とは全く違うことだからです。

 

 

過去~現在」というのは「すでに実現している内容」のことです。

 

 

それに対し「未来」は「現時点からみて今後、実現する予定」です。

 

つまり英語では日本語になじみないカテゴリーで2つに大きく分かれます。

 

 

起こったこと(実現済)

起こっていないこと(未実現)

 

 

未来形といっても、誰もその内容をまだ知りません。

 

決してタイムマシンでみてきた未来の話をしているわけではないんです。

 

 

今のところ~になる予定

今の時点で~のつもり

 

 

結局、どちらも「現在の話」です。

 

そもそも「明日」という言葉も「今日の視点」から見たものですよね? これらが「未来」の本質なんです。

 

 

英語で「未来」を表す表現はいくつかほかにもあります。

 

しかし「現時点から視点」という意味・ニュアンスを持たないものはありません。

 

  

英語での未来表現とは「現時点での将来への方向性」の話をするだけです。

 

実際にそのような未来が存在する確証はどこにもありません

 

 

これは「助動詞 will」も全く同じで「現在の意志・予定」にすぎません。

 

英語の「未来」は現在からの予定・意志のようなものだと理解してください。

 

 

英語の未来は不確定なので「法」と呼ばれる

 

ここから「助動詞 will」をさらに詳しく見ていきます。

 

英語の「助動詞 auxiliary verb」には役割の違う2種類の「助動詞」が存在します。

 

 

・法助動詞(modal verb)

(例)will, would, can, could, must など

 

・第一助動詞(primary verb)

(例)do, have, be動詞 など

 

 

まず先に「第一助動詞 primary verb」 ですが「助動詞と動詞のどちらの解釈もありえる」というグループに所属します。

 

ですので「いわゆる普通の動詞」として解釈したほうがうまくいく場合があります。

 

これが「法助動詞」 の will や can とは大いに異なっているところです。

 

 

では「助動詞 will」が所属する「法助動詞」ですが、一番重要なポイントは「法 mood」です。

 

「mode モード」の語源はラテン語の modus がフランス語の mood(気分)と合わさって生まれました。

 

 

英文法の「法 mood」が意味するのは「mood 気分」ではなく「mode 表現方法、形式」ということです。

 

 

話し手の「意図・認識を示す形式mood)」を動詞に反映させる用語です。

 

この「mood 法」は細かくわけることができますが、4つに限定できます。

 

・事実:直接法

・非事実①反事実

・非事実②推測・想像・期待

 

 

などと考えることができます。

 

非事実と反事実は「仮定法 hypothetical mood」もとひとまとめにされることが多いです。

 

だからこそ「仮定」といわずに「仮定」というんです。

 

しかし、「反事実」は事実と違う内容を「仮定」するので「過去・現在」にしか適応できません。

 

なぜなら「未来」は不確定なので「非事実の推測や期待」と同じ感覚でとらえてください。

 

 

では「法助動詞 will」に話を戻します。 

 

英語の「未来」とは「話し手の予測・意思」を示す非事実モードを適応します。

 

つまり「事実モード」の直接法が使えません。なぜなら「未来は不確定」だからです。

 

 

英語では「現在」と「過去」は事実です。

 

しかし英語の「未来」は事実ではありません。

 

 

だから「法助動詞 will」で「未来」を表す場合は「時制」ではないほうがよいのです。

 

「英語の時制」は「過去と現在」の「事実」に限定したほうがキレイに文法説明できてしまうからです。

  

・動詞の過去形と現在形⇒「事実モード」

・動詞の原形⇒「非事実モード」

・法助動詞⇒「非事実モード(未来は未定!)」

 

ということです。

 

つまり will だけでなく「法助動詞」そのものが「非事実モード」を表現するのです。

 

もちろんほかの言語では「動詞の未来形変化」があるものもあります。 

 

とはいっても英語の「未来」は事実ではありません。 

 

動詞の変化形を見ただけで「事実」と「非事実」を分類できるなんて、一石二鳥のシステムです。

 

英文法って結構うまくできてるんです。

 

 

法助動詞  shall でも未来を表す

 

未来表現の法助動詞で一番よくみるのは will です。

 

しかし歴史的には will と shall はよく似た意味で使われていました。

 

現在では shall は堅い言葉として「義務」を表すものになっています。

 

とはいえ完全なる古英語ではない表現でもあるので確認していきます。

 

 

★ 法助動詞 shall ★ 

 

・I shall do this.

「私はこれをせねばならない」

 

・It shall be so.

「それはそうあるべきだ」

 

 

 

「shall 義務」も「will 意志」も「未来表現」として使える法助動詞であることに変わりはありません。

 

 

よく「shall は日常会話ではあまりつかいません」という意見ありますよね?

 

もちろんそのせいで中学英語で shall をちゃんと習わないんです。

 

現実問題として shall はちゃんとした意味を持つ法助動詞なので、ちゃんと知識がないと困ることになります。

 

 

法助動詞の「形」は「時制」と一致しない

 

本題からは逸れますが、ここで要注意事項を確認させて下さい。

 

法助動詞には「過去形 past form」があります。

 

・would(will の過去形)

・could(can の過去形)

・should(shall の過去形)

・might(may の過去形)

 

 

これらは「過去形 past form」ですが「現在時制 present tense」で使うことができます。

 

「現在時制」で使えるので、状況によっては「未来表現」で解釈できるものも多くあります。

 

 

しかし「助動詞の過去形」は「不確定要素を強化」した使い方がメインになります。

  

それゆえ「仮定法 hypothetical mood」もしくは「叙想法 subjunctive mood」といった「非事実(事実から外れる内容)」を表現する主力メンバーです。

 

 

日本の英文法ではこの2つは「仮定法」で一括りにされていることが多いです。

 

しかし、「仮定法」と「叙想法」は厳密には異なったものですし、英語の英文法用語ではどちらも「非現実 irrealis」というより大きなカテゴリーに属します。

 

こういった「助動詞の過去形」の話になると収拾がつかなくなるので、ここでは参考程度でお願いいたします。

 

とにもかくにも「形 form」と「時制 tense」を区別しないと、わけがわからなくなるのが英文法なんです。

 

 

 

will と be going to の違い

  

未来形と呼ばれる be going to に話を進めます。

 

これも「時制は動詞で決まる」という原則を適応します。

 

 

・I am going to do it.(現在時制)

I was going to do it.(過去時制)

 

 

カンタンですね。 法助動詞と違って動詞を見れば「時制」が分かります。

 

be going to が「未来」になるのは「不定詞」が「未然相(これからやるつもり)」という意味を持つからです。

 

この「未然相」は be going to だけでなく「不定詞」一般に言えることです。

 

 

【 be going to の詳しい意味が気になる方はこちら 】

 

未来形 be going to は現在時制?不定詞が「未来」を作る(英文法 No.020)

 

 

 

さて be going to は will と違って「実現しそうな未来」というイメージがあるという解説もあります。

 

それは単純に「go to」へ進行イメージを加えた「そこに向かっている」という表現だからです。

 

一方、「will」は意志をあらわします。 現状に関係なく意志を示すことができます

 

 

(今はムリだが)いずれ~してやるぞ!

(今は違うけど)ものごとはそうなるものだよ

(今がどうであれ)そのうち~のようになるさ

 

 

このようなイメージで使えます。

 

丁寧な ”Will you ~?” の依頼表現も「法助動詞」だからこそです。

 

相手に「非事実モード」を使ってを尋ねることで「曖昧=断定しない=丁寧」という意味を表せるのと同じカラクリです。

 

 

 

未来を理解できれば、仮定法も理解できる

 

英語のあらゆる未来表現が「あくまでも現在からの方向性」であることはご説明できたかと思います。

 

つまり「(まだ)事実ではない」ということが「未来表現」の本質です。

 

 

実は「事実ではないこと」には「irrealis 非現実」という英文法用語があります。

 

残念ながら、日本語の英文法用語では「仮定法」としてひとまとめによばれていて、細かな区別や解説はなかなか見当たりません。

 

 

この「仮定」にも「助動詞 modal verb」がたくさん登場します。

 

なぜなら「仮定=事実ではない」のであくまで「非事実モード」を使わざるを得ないからです。

 

こういった文法用語の意味をしっかり理解すると英語の意味がちゃんと頭の中に入ってきます。

 

 

学校や塾などで習う英文法に疑問点がある場合は、メールでもコメントでもどうぞお問い合わせください! 

 

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コメント: 2
  • #1

    いいね (金曜日, 01 5月 2020 23:49)

    素晴らしい火記事です。
    be動詞を用いての作文の時制がイメージで理解できました。
    ありがとうございました。

  • #2

    あるま・まーた (月曜日, 04 5月 2020 13:49)

    いいね さん

    コメントありがとうございます。
    英文法の解説として、時制そのものより will have been doing(未来完了進行形) などのように動詞の変化形のバリエーションをひとまとめにするのが一般的です。
    ただ、英語の時制で使えるのは過去か現在だけなので、そこを軸に自分の言いたいことを当てはめていくとうまくいくはずです。