未来形、ホントはただの現在時制(英文法 No.014)

英語の時制は大きく分けて「現在」「過去」「未来」とならいませんでしたか?

 

いきなりですが「未来時制」というものは存在しないんです。

 

 

その理由は実はカンタンにわかりますので、早速、3種類の時制の例文を見ていきましょう。

 

 

 

「現在形」とはシンプルな現在時制の動詞

 

英語の現在形は「現在、事実といえるもの」ということを表します。

 

つまり「一般的にそういうものだよね」といえるものなら現在形です。

 

 

I am a student. 

 

(私は = 生徒です)

 

 

I know the answer.

 

(私は 知っています その答えを)

 

 

 

「過去形」とはシンプルな過去時制の動詞

  

過去形は「現在からみて過去」の行動を表します。

 

日本語の過去形(~しました)とほぼ同じ理解でOKです。

 

 

I was a student. 

 

(私は 過去において= 生徒でした)

 

 

I knew the answer.

 

(私は 知っていた その答えを)

 

 

 

「未来形」は未来時制なのか?

 

それでは肝心の未来形です。

 

未来形とよばれるものは「助動詞 will」と「be going to」をつかう、と習いますね?

 

 

では実際に、例文を見ていきましょう。

 

 

 

★ 助動詞 will 

 

 

I will do it.

 

(私は するつもりです それを)

 

 

 

★ be going to 

 

 

I am going to do it.

 

(私は するつもりです それを)

 

 

 

未来形は仲間はずれ

  

「現在」「過去」「未来」のなかで、未来形だけが仲間はずれなのに気づかれましたか?

 

 

それでは一度、3つのパターンを並べてみましょう。  

 

 

I know the answer. (現在)

 

I knew the answer.(過去)

 

I will know the answer. (未来?)

 

I am going to know the answer. (未来?)

 

 

 

未来形が仲間はずれである理由はわかりましたか? 

 

現在形と過去形は動詞そのものが変化していますね。

 

 

 

 

未来形には「助動詞 will」や「be going to」が使われています。

 

ですが、動詞は変化していません!!!

 

 

決して goll とか comell のように動詞そのものが変形していないことがポイントです。

 

 

 

「未来」と「現在&過去」はどう違う?

 

未来形だけ動詞が変化しない理由はカンタンに説明できます。

 

 

「未来形」は「現在形」や「過去形」とは全く違うことだからです。

 

 

 

過去~現在」というのは「すでに実現している内容」のことです。

 

 

それに対し「未来」は「現時点からみて今後、実現する予定」です。

 

 

つまり英語では日本語にないカテゴリーで2つに大きく分かれます。

 

 

起こったこと(実現)

 

起こっていないこと(未実現)

 

 

未来形といっても、誰もその内容をまだ知りません。

 

決してタイムマシンでみてきた未来の話をしているわけではないんです。

 

 

今のところ~になる予定

 

今の時点で~のつもり

 

 

結局、どちらも「現在の話」です。

 

これらが、助動詞 will と be going to の本質なんです。

 

 

 

英語の未来形は現時点の予定

  

英語での未来形とは「現時点での将来への方向性」の話をするだけです。

 

 

実際にそのような未来が存在する確証はどこにもありません

 

 

これは「助動詞 will」も全く同じで「現時点での意志・予定」にすぎません。

 

英語の未来形は現時点での予定・意志のようなものだと理解してください。

 

 

 

この「予定&実現」の区別は、キリスト教の感覚がわかると大きくプラスになります。

 

 

興味のあるかたはこちらのブログをご覧ください。

 

英語の未来と完了はキリスト教と仏教でわかる(英語うんちく No.009)

 

 

 

助動詞 will は「未来への意志」

 

それでは 助動詞 will を詳しく解説します。

 

 

助動詞というのは動詞をサポートすることば(品詞)です。

 

ほかには can, shall, may のなどがあります。

 

 

will は「意志」という意味です。

 

 

he has a strong will.

 

(彼は 持っている 強い意志を)

 

 

このように助動詞以外でも名詞として使います。

 

 

では「助動詞 will」を見ていきます。

 

 

 

・助動詞 will

 

 

① ~するつもり(自分の意志 

 

 

I will do it tomorrow.

 

(私は 未来においてするつもりです それを 明日)

 

  

 

② ~するだろう(他者・God の意志) 

 

 

He will go there tomorrow.

 

(彼は 未来において 行くだろう そこへ 明日)

 

 

It will rain tomorrow.

 

(それは 未来において雨が降るだろう 明日) 

 

 

 

will は「現時点での未来への意志」をあらわす助動詞です。

 

 

「未来時制」ではなくwill の時制は「現在形」です。

 

 

will の過去形は「would」なので、もし「will」が「未来時制」ならつじつまが合わなくなります。

 

 

他の助動詞とならべてみましょう。

 

 

・ can / could (現在 / 過去)

 

・ may - might (現在 / 過去)

 

・ shall - should (現在 / 過去)

 

・ will - would (未来?? / 過去)

  

 

正しい理解はこうなります。

 

 

★ will: 現時点からの意志・予定をあらわす助動詞

 

★ would:過去の時点からの意志・予定をあらわす助動詞

 

 

 

 

英文法では「未来完了進行形」などを「時制」としてとらえているものもあります。

 

しかし、これはあくまでも「時制」に対する一つの見方に過ぎません。

 

 

 

実際にブリティッシュ・カウンシルの英文法のサイトでは別のアプローチをとっています。

 

https://learnenglish.britishcouncil.org/english-grammar-reference/present-tense

 

 

・There are two tenses in English: past and present.

 

「時制は現在と過去」とあります。

 

 

・The present tense is used to talk about the present and to talk about the future.

 

現在時制は「現在」と「未来」を表すのに使われると書いてあります。

 

 

 

私はブリティッシュ・カウンシルの考え方に全面的に賛成しています。

 

未来は「現在時制のパターンのひとつ」です。

 

 

そう考えることで「未来形」と呼ばれる "be going to" の話も非常に納得のできるものになります。

 

 

 

be going to は「未来へ進行中」

 

「be going to = ~するつもりです」という意味で未来形。

 

 

学校でこのように習いませんでしたか?

 

 

実はこれは大ウソなんです!!!

 

 

be going to の時制は「be動詞」で決まります

 

 

動詞はどう考えたって「be 動詞」です。 

 

ですので時制は現在もしくは過去になります。

 

 

 

am going to do it. (現在形)

 

(私はそれをするつもりです)

 

 

was going to say that. (過去形)

 

(私はそのことを言うつもりでした)

 

 

 

ちゃんと be going to は過去形でも使えます。

 

ですので「be going to は未来」を丸暗記すると適切に英語を使えなくなります。

 

 

別の言い方をすると、そういう言い方をする英語の先生を信用すると痛い目にあいます。

 

みなさんが学生の立場であれば、こっそり聞き流しておくのが重要です。

 

 

 

Be going to の丸暗記は超キケン

 

とはいえ be going to が「未来のこと(現時点の予定)」を表すパターンは存在します。

 

 

そのパターンが限定されているので、そこはしっかり押さえておきましょう。

 

 

条件その1は現在形の be 動詞と使った時です。

 

 

主語 am/are/is going to」なら未来を表す可能性があります。

 

 

そして、問題はこれではおわりません。

 

もう一つ、条件その2が存在します。

 

 

この be going to は不定詞の to です。

 

 

不定詞は「矢印」のイメージの前置詞 to と一緒に使われます。

 

それゆえ「これからすること」という意味合いが生まれます。

 

実際に使う際は「予定・未来・義務」のイメージを不可することができます。

 

 

もし暗記するなら「be going to」ではだめです。

 

現在形の be 動詞 am / are / is + going to do」と覚えましょう。

 

 

こうすることで I am going to school. と明確に区別できます。

 

 

 

では、そもそもの話、なぜこのような「未来っぽい」意味になるのでしょうか?

 

 

この理由を理解するために be going to を分解して理解する必要があります。

 

 

 

be going to は合わせ技

 

この表現は「be going to」でまとめて考えると、ホントのカタチを見失います。

 

ではどうすればよいかというと、下の「赤(進行)」と「青(予定)」にわけて考えてみましょう。

 

 

I am going to go to school.

 

 

I am going  

 

(私は = 向かっています

 

  

これは進行形(INGの形容詞用法である現在分詞)なので、現時点で動作が進行しているイメージが働きます。

 

 

なぜ進行形を現在分詞と理解するのか知りたい方はこちらをご覧ください。

 

進行形の正体は動詞っぽい形容詞(英文法 No.011)

 

 

to go to school 

 

向かう方向 ⇒ 学校)

 

 

この「to go」は不定詞です。

 

 

前置詞 to は原則として名詞だけしか目標にできません。

 

しかし不定詞動詞を「to の目標」にできるユニークな動詞の変化形です。

 

 

それゆえ「to do」というまとまりで「~する方向(予定)」という意味を作り出せます。

 

 

しかし、実はここでは不定詞よりも go の意味が重要です。

 

ここで重要なのは go を「行く」という日本語にしないことです。

 

 

 

go の意味は「相手も自分もいないところへいく」

 

go の意味を「行く」と思っていませんか?

 

正解です。

 

 

しかし、実は go にはもう少し深い意味があります。

 

 

行き先も「場所」だけでなく「状態」「未来」などを「go」の進む先の内容として使うことができます。

  

 

go」は「相手も自分もいないところに向かう」というイメージの言葉と覚えてください。

 

 

一方、come は go の反対のイメージの言葉です。

 

「come」は「来る」では意味が不十分です。

 

 

go と反対なので come は「相手か自分がいるところに向かう(来る)」です。 

 

 

”Help me!(助けて!)”

 

”I am coming!(いま向かってるよ!)”

 

 

のように使います。

 

 

 

誰もまだ見たこともない「未来へ向かう」のは go のイメージにあっています。

 

その逆で come を未来っぽい文脈でつかうと「物事が目の前にだんだんと出現する」イメージで使えます。

 

 

 

ING は「進行」不定詞 to do は「予定」

 

go のイメージを踏まえたうえで「going」と「不定詞 to do」に戻します。

 

 

「going」 向かっている状態

 

 

going は「進行形」でおなじみの表現ですね。

 

詳しくいうと動詞 go が進行イメージを持つ「現在分詞 going」に変身した形容詞です。

 

 

進行形とは「be 動詞 + 現在分詞(be + ~ing)」の動詞のバリエーション表現のことです。

 

 

現在進行形や過去進行形という時制は存在しません。

 

 

ただ文法書によりそういう解釈をしているものはあります。

 

しかし、さきほどのブリティッシュカウンシルのページは「現在時制や過去時制の中のひとつのパターン」として説明しています。

 

 

 

「to do」 ~する方向

 

 

不定詞は動詞を目標にできる表現です。

 

to do list のように「行動」を「将来、未来の予定」とする表現です。

 

 

 

ではこれらをまとめて「未来を示す be going to」の正体を見てみましょう!

 

 

be動詞 + going + to do (不定詞)

 

 

意味は単に「現時点で~する方向に向かっている」です。

  

 

つまり「ING(進行)と不定詞(予定)の合わせ技」です。

 

 

 

もちろん be動詞が過去形になれば、当然、過去の時点での話へと変わります。

 

それでは先ほどの例文を訳してみましょう。

 

 

 

am going to do it. (現在形)

 

 

私は(現時点で)= 向かっています する方向へ それを。

 

(私はそれをするつもりです。)

 

 

つまり「現時点で自分の未来の行動について話している」ということです。

 

 

 

was going to say that. (過去形)

 

 

私は(過去の時点で)= 向かっていました 言う方向へ そのことを。

 

(私はそのことを言うつもりでした)

 

 

つまり「過去の時点から自分の未来の行動について話している」ことになります。

 

 

 

「be going to」が将来の方向性に目を向けているものの、本質的には現時点で進んでいることを意味します。

 

そう考えると、下の2つの文章にはあまり違いはありません。

 

 

 

~ going の行き先が場所(名詞が目標)~

 

 

I am going to school

 

 私は = 向かっています ⇒ 学校へ。

 

 

 

~ going の行き先が不定詞(動詞が目標)~

 

 

I am going to go to school. 

 

 私は = 向かっています 行く方向へ 学校へ ) 

 

 

 

不定詞のほうの訳は「私は学校に行くつもりです」となります。

 

 

しかし、本当はあくまでも「現時点で学校に行く方向に向かっている」という意味です。

 

「be going to do」となっていても、英語の語順通りに理解すればうまく運用できます。

 

 

なによりもまず「go」が向かっている内容は何なのか?ということを適切に判断することが重要です。 

 

 

 

will と be going to の違い

  

be going to は will と違って「実現しそうな未来」というイメージがあるという解説もあります。

 

 

それは単純に「go to」へ進行イメージを加えた「そこに向かっている」という表現だからでしょう。

 

 

一方、「will」は意志をあらわします。

 

現状に関係なく意志を示すことができます

 

 

(今はムリだが)いずれ~してやるぞ!

 

(今は違うけど)ものごとはそうなるものだよ

 

(今がどうであれ)そのうち~のようになるさ

 

 

このようなイメージで使えます。

 

 

なぜ 「自分の意志」ではないのにこのような時に「will 意志」をつかうのでしょうか?

 

 

 

God's Will で世界は進む

 

世界には自分の意志とは別に「大いなる意志」が働いています。

 

アジア文化圏では「天命」のようなものでしょうか。

 

 

英語はキリスト教文化圏ですので God's Will (絶対神の意志)が存在します。

 

キリスト教には「世界をつくった絶対神 God」がいます。

 

 

その God は天から我々をみまもっているとキリスト教徒は考えます。

 

  

 

God は世界を理想に近づける意志(will)を持ち、計画を実行中である

 

God の偉大なプランの中では、いずれ物事はあるべき姿になる

 

 

このように「物事が God の意志で進む」という感覚でつかわれる「will」もよくあるので注意です。

 

 

そして「未来」だけでなく「完了」もキリスト教を知るとよりわかりやすくなります。

 

興味のあるかたはこちらのブログもどうぞ。

 

 

英語の「完了」と「未来」はキリスト教と仏教を知るとわかる(英語うんちく No.009)

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コメント: 2
  • #1

    いいね (金曜日, 01 5月 2020 23:49)

    素晴らしい火記事です。
    be動詞を用いての作文の時制がイメージで理解できました。
    ありがとうございました。

  • #2

    あるま・まーた (月曜日, 04 5月 2020 13:49)

    いいね さん

    コメントありがとうございます。
    英文法の解説として、時制そのものより will have been doing(未来完了進行形) などのように動詞の変化形のバリエーションをひとまとめにするのが一般的です。
    ただ、英語の時制で使えるのは過去か現在だけなので、そこを軸に自分の言いたいことを当てはめていくとうまくいくはずです。