進行形の正体は動詞っぽい形容詞(英文法 No.011)

さて、いきなりですが英文法クイズです。

 

 

" I am going to school. "

 

 

 

 

この形は「現在進行形」と習います。

 

それでは、この現在進行形の「動詞」はどれでしょうか?

 

 

 

「going」だと教わっていますよね?

 

 

もちろん、学校や文法書では正解となっています。

 

 

しかし、この going を「動詞」と覚えることが、ほかの「動詞+ING形」のパターンに混乱してしまう種まきになっています。

 

つまり going から「動詞」的な行動のニュアンスをとらえるものの、文法ルールは別ものと考えなければいけないんです。

 

 

その理由は簡単です。

 

go が動詞です。

 

going は動詞ではありません。

 

 

それでは、なぜ学校や文法書の言うとおりだと、あとあと困ってしまうのか解説してまいります。

 

 

 

現在進行形の動詞は Be動詞

 

いわゆる「現在進行形」とは「現在進行中の行動」を示す表現です。

  

 

まず中学校で習うときに、このような変形を練習していませんか?

  

 

「動詞」を「Be動詞 + ~ING」に変える

 

I go to school ⇒ I am going to school

  

 

 

 

 

 

そのせいか「"I am going to school." の文で動詞はどれでしょうか?」と聞くと「going」と答える人がたくさんいます。

 

 

そんなわけはありません! 

 

 

「am」はbe動詞です。だから絶対動詞です!!

 

「going」は動詞には絶対になりません!!

 

 

 

ここで勘違いをしてはいけないのは英語の「動詞」の役割です。

 

英語には品詞ごとに「意味」と「使用ルール」があります。

 

 

動詞の品詞の「意味」は「行動を表す言葉」です。

 

それと同時に「使用ルール」も大切です。

 

 

この「動詞の使用ルール」が進行形の理解ではとても大切になってきます。

  

それでは「動詞」についてみていきましょう。

 

 

 

行動だから「動詞」ではなく、文型を決めるから「動詞」

 

動詞の「使用ルール」に「動詞は1つの文に1つだけ」というものがあります。

 

そしてもうひとつ「五文型のパターンを決める」もあります。 

 

 

be動詞がある時点で、それが「動詞」です。

 

そして、be動詞は SVC(第2文型)を取ります。

 

 

再度、念押しさせていただきますが、「行動のニュアンスの有無」ではなく「文章のパターンを決定するのが動詞」です

 

ここは重要ですが go が変形して going になった時点でもう「動詞ではない」んです。

 

 

動詞の使い方を確認したい方はこちら

 

動詞をカンペキに理解する(英文法 No.008)

 

 

つまり be動詞が存在し、going という「go(動詞)」でないものがペアを組んだ表現が「現在進行形」と呼ばれているだけなんです。

 

 

 

 

なぜ辞書では進行形の be動詞が「助動詞」となっているのか?

 

もちろん「be動詞は助動詞」と解説している書籍やブログなどもたくさんあります。

 

 

正式な英文法ではそれが正解です。

 

辞書にもそうのっています

 

 

しかし、実際に英語をネイティブに負けないように運用するとなると、細かい文法知識があるというだけでは対応できません。

 

 

それでは「be動詞が助動詞」ではダメな理由を説明します。

 

 

何度も言いますが、「be動詞は助動詞」と辞書に載っています。

 

でも、それだとあとあと意味不明になります!という姿勢で説明いたします。

 

 

 

よく中学で習う例文をみていきましょう。

 

 

I am playing soccer. 

 

 

そもそもbe動詞を助動詞にすることに違和感がありますが・・・。

 

そこを我慢して助動詞にします。

 

 

つまり can や will と同じ文法ルールを適応するということです。

 

 

「be動詞は助動詞だ」と主張する方々はこの前提に則り、文法解説を実施しないといけません。

 

都合が悪くなると「例外!例外!」と言って暗記を押し付けるなら英語教師は必要ありません。

 

 

すこし話がそれましたが、助動詞の例文に戻ります。

 

 

I can play soccer.

 

 

can は助動詞なので、あくまでも「動詞のサポート」です。

 

なので、助動詞を抜いてしまっても文型はくずれません。

 

 

I can play soccer. (SVO)

 

⇒ I play soccer. (SVO)

 

 

 

同じような考えは「副詞(おまけ要素)」にも適応できます。

 

形容詞を説明する「副詞」も抜いても、文型には影響ありません

 

 

I am very happy. (SVC)

 

⇒ I am happy. (SVC)

 

 

この副詞の「very」は副詞なので抜いてしまっても、文型はくずれません。

 

副詞について詳しく知りたいかたはこちら。

 

副詞をカンペキに理解する(英文法 No.010)

 

 

 

では、進行形の文から「助動詞 am」を抜いてみましょう。

 

 

I am playing soccer.

 

⇒ I playing soccer. (???)

 

 

うまくいきませんよね?

 

だから can や will のような助動詞と考えるとダメなんです。

 

 

ほんなら、なんで辞書に助動詞ってのってんねん!?

 

 

というご指摘は当然あり得るところです。

 

おっしゃる通りです。私もそう思います。

 

 

では「なぜ進行形の場合、be動詞を助動詞と文法書や辞書は言うのか?」を説明する必要もなります。

 

 

ここからは、あくまで私の推測ですが、文の内容として「be動詞」よりも「doing」に動作の焦点が当たるからだとおもいます。

 

つまり文章を構成する基本要素としての「動詞」ではなく、動作としての「動詞」を重視する、という発想です。

 

 

I am playing soccer.

 

 

この文章を「和訳」ではなく「映像」として想像してください。

 

 

「私」はどんな「行動」をとっていますか?

 

 

am ですか? playing ですか?

 

playing に焦点が行きますよね?

 

 

だから am は「助動詞」という格下扱いの解釈があるのだと思います。

 

実際の行動は「playing」が表しているでしょう?

 

と、いうわけです。

 

 

ですが、これはあくまでも「進行形の意味を重視して、文法を軽視した解釈」だとおもいます。

 

 

助動詞 can shall will must と 進行形の be動詞は同じルールが適応されていないという事実が存在します。

 

そうでないのに「be動詞を助動詞」と呼ぶのは無責任です。

 

あくまで特殊用法だというのであれば、英語を学ぶ人たちのために別の言い方を考えるべきです。そうでないと現在のように大きな混乱を招きます。 

 

 

ただでさえ、be動詞を「助動詞」と考えると文法が機能しません。

 

さらに ing形 には、いろんな使い方がまだあり、もっとぐちゃぐちゃになります。

 

 

 

では、実際に「現在進行形」の正体を見ていきましょう。

 

 

まずは、「文の要素」と「品詞」の絶対ルールをもとに解説いたします。

 

品詞のルールがわからない方は ⇒ 品詞の使い方まとめ

 

 

それでは、現在進行形に関係する「文の要素」と「品詞」の絶対ルールを抜き出します。

 

 

 

文の要素ルール

 

be動詞は「S V C(主語 動詞 補語)」の語順をとる動詞(第文型)

 

 

★ 第文型「S V C」の場合「補語(C)は「主語の説明」になる

 

 

補語(C)入れてよい品詞は「名詞」か「形容詞」のどちらか

 

 

 

品詞の使用ルール

 

名詞は「人 / モノの名前」をあらわす。

 

使用ルールで許可されているのは以下の通りです。

 

「主語」「補語」「目的語」「前置詞とペア」

 

 

名詞について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

 

名詞をカンペキに理解する(英文法 No.007)

 

 

 

形容詞は「状態」を表す。

 

使用ルールで許可されているのは以下の通りです。

 

「補語」「名詞を説明」

 

 

形容詞について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

 

形容詞をカンペキに理解する(英文法 No.009)

 

 

 

進行形の正体を徹底解明

 

それではもう一度、下の2つの文を比べてみましょう。

 

 

I go to school.

  

I am going to school.

 

 

「I am going」には「be動詞」が来ています。

 

 

そうなると2つの内容が理解できます。

 

 

意味について推測できること

 

 

「going」は補語なので「主語(I = 私)の説明」である。

 

 

 

文法について推測できること

 

 

「going」は補語なので「形容詞」か「名詞」のどちらかである。

 

 

 

つまり、①と②から「I am going」の本当の意味について考えられることは・・・

 

 

★「私は = 進んでいること(名詞)

 

 

もしくは・・・

 

 

★「私は = 進んでいる状態(形容詞)

 

  

のどちらかであるということです。

 

もう、どちらが正解かわかりますよね。

 

 

 

現在進行形の真の姿

 

これを踏まえて、ここからが本当の「現在進行形」の解説です。

 

 

動詞がING形に変わると2つの変化が起きます。 

 

 

① 動詞の品詞が形容詞に変わる

 

 (動詞の文型はひきつぐので、目的語などは使える)

 

 

② 進行イメージを加える

 

 (形容詞であるが、躍動感や臨場感もある)

 

 

というのが「現在進行形」の正体です。

 

つまり「現在進行形」とは「主人公 = ~している(状態)」となるので、

 

 

I am going to school.

 

(私は = 向かっている状態 ⇒ 学校へ)

 

というのが正しい解釈です。

 

 

 

現在進行形は「動詞のING形(動詞を変身させた形容詞)」を be動詞と一緒に使います。

 

その結果、be動詞の「行を表す品」の部分が見えにくなっているのです。

 

しかし進行形に be動詞があることで SVC の文型はしっかりと守られています。

 

 

 

be動詞から行動のニュアンスが感じられないからと言って、文型を決定する動詞の役目を見逃してはだめなんです。

 

 

 

INGの形容詞変化形について、使用ルールは形容詞に従ってください。

 

ですが、あくまで「動詞っぽい形容詞」ととらえるのが正解です。

 

 

90%ぐらい動詞っぽいんだけど、使用ルールは形容詞!

 

 

 

つまり、現在進行形のINGを「現在分詞」ととらえることです。

 

現在分詞とは「動詞に進行イメージを加え、形容詞の使用ルールで使う」ものです。 

 

詳しくはブログの後半で解説します。

 

 

このような理解をもつと、文章を作るものカンタンです。

 

be動詞の後ろに形容詞や動詞のING形をもってくるだけなんですから。

 

 

He is tall.

 

He is walking.

 

 

カンタンですよね。

 

ですので、英語を話すときの感覚もうまくいきます。 

 

  

でもテストに書いたり、学校や塾では言わないようにしてください。

 

 

 

進行形以外の SVC パターンはたくさんある

 

INGの形容詞用法の場合、be動詞以外でも同じようなパターンはたくさんあります。

 

be動詞に限らず「SVC パターンの動詞」ならOKです!

 

 

 

The rock looks moving.

 

その石は 見える 動いている(状態に)

 

 

The problem seems worsening.

 

その問題は 見える 悪化している(状態に)

 

 

That doll keeps smiling.

 

あの人形は 保つ 笑っている(状態を)

 

 

  

これらの場合は「現在進行形」とは呼びません!

 

しかし、英語の文型としては全く同じ SVC と考えてください。

 

 

 

もう一度、以下の例文をみていきましょう。 

 

 

① He is nice.

 

② He looks nice.

 

③ He is walking.

 

④ He looks walking. 

 

 

この4つの例文に関して、文法書が言っているのはこういうことです。

 

 

「この ①~④ の中で ③ だけ特別ですよ!」

 

「③ の Be動詞は助動詞ですよ!」

 

 

はてさて、③だけ特別に見えるでしょうか?

 

どの文章も SVC です。そして C(補語)に形容詞が使われています。

 

英語そのものの形は極めてシンプルなのがお分かりいただけると思います。

 

 

 

動詞を変身させると動詞の特徴を受け継ぐ

 

動詞の変身パターンはもう「動詞」ではありません。

 

つまり、主語の直後の位置で文章の基本になることができません。

 

 

しかし「もともと動詞だった時の文型を引き継いで変身」することはできます。

 

では、さっそくみていきましょう。

 

 

I am eating lunch.

 

私は = 食べている ランチを。

 

 

I am eating が「SVC」だとすると、「lunch」は名詞なので浮いてしまいそうです。

 

ですが、eat はもともと動詞です。

 

I eat lunch のように「lunch」を目的語にできる SVO タイプの動詞です。

 

 

 

それゆえ eating として形容詞化しても「動詞の特徴は引き継ぐ」ことができます。

 

 

ですので「be動詞は助動詞」そして「INGは動詞」と理解しなくても大丈夫です。 

 

 

動詞は変身すると、別の品詞に変化して、従うべき「使用ルール」も変化します。

 

それでも動詞としての特徴は引き継ぐので、ご心配なく!

 

 

 

be動詞も進行形にすれば形容詞っぽくなる!

 

一般的に、I am playing tennis. のようなわかりやすい文章ばかり学校で見ているせいで、進行イメージがなかなかつかみづらいかと思います。

 

 

行動をあらわす動詞だけでなく「be動詞に進行イメージを追加」することもできます。

 

こうすると形容詞を「~の状態でいる(状態が進行中)」という進行形にすることもできます。

 

 

He is nice to her.

 

(彼は = 優しい 彼女に対して)

 

 

この文章を「いまのところやさしくしている」という進行中の意味にもできます。

 

 

He is being nice to her. 

 

(彼は = 現時点で優しい状態である 彼女に対して)

 

 

 

「nice」という形容詞は動詞ではないので「ING」にできません

 

 

そこで「be動詞+形容詞」として「ING」にします。

 

 

文法的にいうと「being nice」自体が「優しい状態が進行している」という形容詞っぽい動詞になります。

 

be動詞は動詞ですね?

 

なので being に変身して「存在している状態」としてもOKです。 

 

 

そしてこの「being」はもともと be動詞 だったので「be動詞の特性を引き継ぐ」ことができます。

 

 

be動詞は SVC の形をとり、後ろに「補語」をもつことができます。

 

補語には「名詞」か「形容詞」を入れることができます。

 

それゆえ「being nice」のように形容詞をつなげることができるのです。

 

 

 

いろいろあって、わかりにくいかもしれません。

 

ですが、進行形と呼ばれるものの中身は超シンプルです。

 

 

本当に大切なのは SVC(主人公 = 説明)ということだけです。

 

 

「He is ~」の時点で「あっ! He is の後に主語の説明(補語)が続くんだな!」と考えられればOKです!

 

もちろん動詞っぽい形容詞である「ing」に動作の焦点があるのはお忘れなく!

 

 

 

進行形は現在分詞の一部

 

そして一般動詞であれ、be動詞であれ「動詞が変身して形容詞になったING」を「現在分詞」と呼びます。

 

〇〇分詞」とは「動詞を変身させた形容詞」という意味です。

 

  

受身で使う過去分詞も「be動詞 + 過去分詞」で使うのは「形容詞」だからです。

 

 

本当のところは、現在進行形自体が「ING形を補語のところで形容詞として使う」という限定的なパターンなんです。

 

 

ほかにも形容詞には「名詞を説明する」という使い方もありました。

 

ですから当然、ING形で名詞を説明することもできます。

 

 

That is a running dog.

 

あれは = 走っている犬。

 

 

That is a big dog

 

あれは = 大きい犬。

 

 

使用ルールは形容詞と考えれば、大丈夫ですね。

 

 

 

動詞のING形は3種類

 

実は「動詞のING形の変化」について学校で習うものは3つあります。

 

現在分詞」「動名詞」「分詞構文」です。

 

もちろん「進行形」もありますが、動作の進行のニュアンスをもつ形容詞(現在分詞)でカバーできます。

 

 

3つもあることで混乱してしまいそうですが、ご心配なく!

 

 

しょせん英語ネイティブにはどれも同じ「doing / being」などにしか見えていません

 

 

 

学校では、不定詞の3パターンを習います。

 

名詞用法」「形容詞用法」「副詞用法」です。

 

 

でも形はすべて「to do / to be」でしかありません。

 

 

不定詞は「動詞を前置詞 to とペア」にさせて「実現予定(~する方向)」というニュアンスを追加します。

 

 

そして、その不定詞の使用ルールが3種類あるというだけです。

 

 

動詞の ing形も同じです。

 

文法用語がバラバラなだけで、実は使用ルールは不定詞と同じです。

 

 

現在分詞 ⇒ ing の形容詞的用法

 

動名詞 ⇒ ing の名詞的用法

 

分詞構文 ⇒ ing の副詞的用法

 

 

これらはどうやって見分けるのか?

 

そもそも見分けなくても、大丈夫なのか?

 

 

そのあたりを「動詞のING形をカンペキに見分ける」で解説いたします。