「副詞がよくわからない」という声をよくききます。
ここで重要なのは「副詞の役割」を細かく理解しようとしないことです。
確かに、副詞にはルールや決まり事の視点からみてしまうと、いろんなパターンが文法書には書いてあります。
これが混乱する理由ではないでしょうか?
しかし、そこは逆転の発想をつかいましょう!
「〇〇でないものは副詞」としてまとめて「その他扱い」にして考えてください
そうすればスムーズに理解できるはずです。
では、その「〇〇でないもの(その他)」を理解するためには「〇〇」とは何か?ということがミソになってきます。
英語のどの部分以外を「副詞」と呼ぶかがわかれば、同時に「副詞(その他)」がわかってしまうというわけです。
SVOC にならないものすべてを「副詞」と呼ぶ
副詞と呼ばれることが絶対にないものが英語に存在します。
それらは、これらの4つです。
主語(S)
動詞(V)
目的語(O)
補語(C)
これら SVOC は英語の基本で、「文の要素」とよばれていますね。
英語は SVOC が文章の型を決めるので、そこさえ押さえればOKです。
そして、それ以外は「おまけ要素(副詞)」と理解して大丈夫です。
もちろん、この「おまけ要素」にも細かい分け方はあります。
文法書にはいろいろと副詞の使い方が載っています。
ですが、そんな細かいパターンを抜きにして、はるかに重要なのことはたった一つだけです。
副詞とは「SVOC(文章のメインパーツ)以外の部分」であるいうことです。
ここまで副詞が理解できたら、あとは簡単です。
数式を例にとると「100 - X = Y 」であれば、X(副詞以外) がわかれば Y (副詞)がわかるのと同じような感覚です。
英語の SVOC の理解がマスターできれば、英語の意味を大きく間違えることは一気にすくなくなります。
副詞の役割:形容詞と副詞を説明
文の要素(SVOC)に入らないものは「副詞」扱いで理解できます。
しかし、「副詞」の役割はもう一つあって、これだけは「副詞の使用ルール」として覚えておかないと困ることになります。
それは「形容詞・副詞」を説明する、ということです。
あらゆる品詞と同じで、副詞も「イメージ」と「使用ルール」はセットで覚えてください。
副詞の例文
それでは実際に例文をみながら、副詞の使用ルールを確認していきましょう。
「副詞」を理解するときには、この2つのルールで考えてください。
① おまけ要素(SVOCではない部分)
An Italian gentleman jumps high.
あるイタリア人の紳士は ジャンプする たかく
His brother is also a plumber.
彼の兄弟は = もまた 配管工
② 形容詞・副詞を説明
Those Italian brothers are very famous.
そのイタリア人の兄弟は = とても 有名
( famous は形容詞でそれを説明できるのは副詞だけ)
They grab coins so quickly.
彼らは つかむ コインを めっちゃ 素早く
( so も quickly も両方とも副詞です)
①「おまけ要素」は簡単に理解できると思います。
しかし②「形容詞・副詞を説明」は盲点になっていると思います。
「副詞」には「形容詞・副詞を説明する」という役割があるのはしっかり覚えておいてください。
「副詞句」「副詞節」「副詞用法」は、副詞でなくても「副詞」扱い
さて、ここからがすこし難しくなるですが、辞書で「副詞」とは載っていないパターンです。
それは「文法・ルールとして副詞の役割になる」場合です。
★ SVOCに入っていないフレーズ・文章
★ 形容詞・副詞を説明しているフレーズ・文章
フレーズや文章の場合は「品詞としての副詞ではない」ので要注意です!!
例としては、高校の英文法でよく見る「副詞句」「副詞節」「不定詞の副詞的用法」などです。
これらの文法用語を、なぜ「副詞~」と呼ぶのか?という理由は簡単です。
これらは「英単語としての副詞」でない表現を、副詞の使用ルールに合わせて使っているからです。
つまり副詞に関する文法用語の意味はこういうことです。
★「副詞句」の意味
このフレーズ(句 phrase)を、「おまけ要素」もしくは「形容詞・副詞の説明」で使うね!
★「副詞節」の意味
この文章(節 clause)を「おまけ要素」もしくは「形容詞・副詞の説明」で使うね!
★「不定詞の副詞用法」の意味
この不定詞を「おまけ要素」もしくは「形容詞・副詞の説明」で使うね!
再確認ですが、副詞の役割ついては「形容詞・副詞の説明」を忘れないように注意してください。
そこを覚えているだけで、文法用語の理解もずっと楽になると思います。
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