日本人が知らない代名詞 We と They の関係(英文法 No.006)

代名詞の丸暗記では絶対にわからない「代名詞の使い方」についてお話します。

 

世の中のすべてのものは代名詞に置き換えて表現できる、というのは英語の代名詞の基本です。

 

 

それでは世界の人々すべてを表す代名詞はなんでしょうか?

 

「私たち」を意味する「we」でしょうか?

 

 

実は、これに対する答えは簡単ではありまん。

 

 

ここでも会話の中で代名詞をつかいこなそう」でお話しした「会話感覚」が大切になってきます。

 

 

 

仲間はみんな We になる

 
I は you と直接話をしているので、大きくみると英語では同じグループと考えます。

 

 

「 You + I 」 

 

であれば・・・

 

 

「会話を共有しているグループ」 

 

になるので・・・

 

 

「we」

 

と呼んでよい、となります

 

 

 

それでは「会話に参加していないグループ」はどうなるでしょうか?

 

 

they は we に含めてもよいものでしょうか?

 

 

結論からいうと、含めても、含めなくても、どちらでも正解です。 

 

なぜかというと、ここが「話し手の感覚」によって変わる部分だからです。

 

 

 

人類みな兄弟なら They はいらない

 

① 人類皆兄弟!We are the World!

 

⇒ 世界の人々はみんな「we」

 

 

 

We に入らないから They になる

  

② あんな奴らと話ができるか!一緒にされるなんてお断り!

  

⇒ 世界の人々は「we」と「they」に分かれる。

 

 

 

They が持ってる部外者イメージ

 

英語では「自分たちと違うあの連中」という感覚は they にまるごとひっくるめられています。

 

 

「he / she / it」は「we」の会話に参加していない第3者でした。

 

 

つまり部外者である「彼、彼女、それ」をまとめて they として扱っているのです。

 

 

以前ニュースでこんな記事を読んだことがあります。

 

 

自分たちの会社のことを「we」と呼ぶか、「they」と呼ぶかで社員同士の連帯感がわかる

 

 

we は当然のことながら、現場社員から経営陣まで「 we としての一体感」をもっていることが自然と言葉に表現されるのでしょう。

 

一方、 they が多く出てくると組織や個人同士がギャップを感じていることがわかります。

 

 

日本の組織でも「現場が~」「〇〇の部署が~」「上が~」なんていいますね。

 

こういう組織は内部対立や派閥争いが激しいのが伝わってきます。 

 

 

 このように「英語は基本的に『We / They』に対立イメージをもつ言葉」ということは意識してください。

 

 

 

We vs They は ウチとソト

 

英語全般に言える話ですが「自分を中心としたグループ」と「それ以外」の2つに分けてとらえる感覚があります。

 

 

「we / they」の場合は、全体を「味方 / 敵」「仲間 / 他人」などに2つに分けたイメージを持ちます。

 

we と they の隠れイメージ
we と they の隠れイメージ

 

これにはおそらく一神教(キリスト教)的な発想が基礎にあると考えてよいと思います。

 

一神教は「自分たちが信じる God のみが絶対に正しい」という信仰です。

 

そうなると自然に「自分たちと違う連中は絶対に間違っている」となります。

 

 

その結果、「善 vs 悪」「天使 vs 悪魔」「クリスチャン vs 悪魔を崇める者たち」といった物事を2つにわけてしまうようになります。

 

この発想を「二元論 dualism」といって一神教の特徴でもあります。

 

 

 

このような英語の「we と they の対立感覚」は日本語で理解できるでしょうか?

 

日本的な感覚でいくと「村社会」をベースとしてとらえるとよいと思います。

 

つまり「ウチとソト」が一番適切な「we /  they」のニュアンスをもっています。

 

 

ですので「we = わたしたち」「they = 彼ら、彼女ら、それら」などと覚えてはムリがきます。

 

丸暗記の和訳では全く見えてこないところこそ、英語の本質にせまるポイントになります。